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「ふたりして面倒を起こしてくれた。弁解はいらない」ハースF1代表、2度目の同士討ちに怒り心頭

2019年7月17日

 F1第10戦イギリスGP決勝が行われた日曜日のシルバーストンで、ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは不機嫌な表情を浮かべて、チームの戦いをオープニングラップで台無しにしてしまったふたりのドライバーを厳しく批判した。


 ロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンは、スタートで互いに主導権を握ろうと争っていたが、ウェリントン・ストレートに向かおうとしたターン5の出口で、グロージャンがマグヌッセンに接触した。


 一見して接触による損傷は起きなかったようにも見えたが、ふたりともタイヤがパンクしていた。マグヌッセンは1周目のうちに、そしてグロージャンも次のラップでピットインしたものの、2台のマシンが負ったダメージは修復の施しようがなく、マグヌッセンは6周目に、グロージャンは9周目にそろってリタイアに追い込まれた。


 予想どおり、シュタイナーは厳しい表情で現れた。ドライバーたちのばかげた動きによって決勝レースがふいにされ、マシンが抱える慢性的課題の解決に向けてシルバーストンで異なるスペックを走らせて評価する、というチームの目論見が妨げられてしまったからだ。


「ふたりして面倒を起こしてくれた」 と怒り心頭のシュタイナーは語った。


「容認できるものではない。バルセロナの後、私はやってはいけないことを明確にしていたはずだ。我々は十分に厳しい状況下にあり、マシンを修正しようと努力している。彼らはロングランでは良い走りができそうなところだったのだ」


「それなのにターン5で互いに接触してしまった。到底受け入れられるものではない」


 ドライバーたちからは弁明があったのかと聞かれ、シュタイナーはレース後のブリーフィングで話をしたことを明かした。


「彼らは黙っていた。一方で私からふたりに話をした。このような事態の説明に長い時間は不要だ」


「短い言葉で多くのことが伝わるが、私が今回それを言わなければならなかったことに失望している。今の窮状から抜け出すために、我々全員が頑張って働いている」


「ドライバーたちにとっては、ポイントを稼ぐか、最低でも何かを学んでこられる機会だったはずだ。なのに彼らがやったことはこれだ。弁解などいらない」

■「クラッシュは信じられないが、解決策を見つけるのが仕事」

 今後について、シュタイナーはドライバーふたりが互いに接触しないための方策を考え出す必要があると認めた。


「今はまだ解決策がない。いったん時間をおく必要がある。自分を落ち着かせて、それから方策を考える。これは私の仕事だ」


「全員がチームのために働いている。私はその先頭で、彼らの2倍働く。彼らには同じ方向を向いて仕事を進めて欲しい」


「クラッシュが起きたのを見て、信じられなかった。2台のマシンが同士討ちをしたのだ。ひどいものだ」


「明快な指示を出していた。仮に誰かが(コース上のポジションを)諦めなければいけなくなったとしても、我々がレース中に次の策を考え出すからと。これはバルセロナの後に話し合ったことだ」


「もしもポジションを諦めたとしても、それが正当な判断だったら、我々が元のポジションに戻れるようにする、と伝えていた」


 ハースに重大な結末をもたらした今回のクラッシュについて、ほとんどの人はレーシングインシデントだったと見なしている。


「一足飛びに責任者を特定するつもりはない。今回の動きは良くないものだったが、これはチーム全体の問題だ。ドライバーふたりも今は面白くないだろうが、我々とて同じだ。マシンを2台失ったのだから」


「私はこの一週間で、頭を整理してこの問題に取り組み、何をすべきか考える。なぜならこのようなことは容認できないからだ」



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)


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