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【津川哲夫2018年私的ベストメカ4/5】流行のハイマウント方式が目立つなか、似て非なるアーム類の処理
2019年2月6日
フロントもリヤも、現在のF1サスペンションはアーム類の処理がそろって個性的だ。ビークルダイナミクスに則ったジオメトリー(幾何)が施されているのは当然だが、何とも不思議なアレンジメント(構成)で成形されている。
そもそも、ロワアームの取り付け位置がアクスルシャフト(ホイールの回転軸)のほぼ中心高にまで持ち上げられてるのだが、これはエアロからの要求によるもの。ロワアームによる空気流への干渉を低減させることで、ポッドサイドとフロア上下への空気流を確保しているわけだ。
そして、アームの形状を利用して効率的に空気流を下方に向けたりもしている。アッパーアームでは一昨年、メルセデスとトロロッソが始めたアップライト上部に追加ブロックを装着したハイマウント方式が目を引いた。アッパーアームのピボットをホイールの外へ引き出し高く持ち上げたスタイルで、ザウバーも追従した。
だが、ハイマウント方式の弱点はアップライトの剛性確保が難しいのと、トラックロッド(ステアリングロッド)の取り付け位置が限られることにある。メルセデスとトロロッソはロワアームとほぼパラレルに配置し、ドラッグの低減とトラックロッドでのスラット効果も多少は狙っているかもしれない。
しかしザウバーは上下アーム間の中程に独立して剥き出しのまま。オーソドックスな処理だが、ステアリングヘの負担は少なく上下アームとの空間も大きいので空気流への干渉も最小限に抑えているのがうかがえた。
他のチームはいたって普通でピボットはホイールの中。ただし、トラックロッドは上下どちらかのアームとシンクロさせていて、空気流への干渉を最小限に抑えているのだが、唯一、ウイリアムズが不思議な構成を選んだ。
2018年のトレンドはハイライズモノコックでサスペンション機構も持ち上がり、ジオメトリーで辻褄を合わせるにはアームのハイマウント方式で上下アームの間隔を離すことが簡単な方法だ。それでも他チーム同様、ウイリアムズはこれを選ばず、上下アームは大きな下反角を持ってホイール内部へ向かっている。
ウイリアムズの上下アームはアップライト側での間隔が狭く、剛性を確保するには強固なアームが必要とされ、実際にはティザースのフェアリングを含め太いアームを採用している。しかしトラックロッドは上下アームとシンクロはせず、高目の位置で剥き出しのまま。これにプッシュロッドが加わって、アッパーアーム周辺は太めのアーム類の密集地域となるため、エアロ的にかなりの妥協が強いられることが想像されていた。
(Tetsuo Tsugawa)
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