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ラストレースで見どころある走り繰り広げたドライバーたち【今宮純のF1アブダビGP分析】
2018年11月27日
2018年F1第21戦アブダビGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンが勝利し有終の美を飾った。F1ジャーナリストの今宮純氏がアブダビGPを振り返る。
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エキシビジョンマッチ(模範試合)のようだったF1最終戦アブダビGP、勝つべくして五冠王ハミルトンがフィナーレをしめくくった。2位にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、3位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。表彰台に三者この並びは今年初めてだが2018年シーズン後半戦の“縮図”と言えるだろう。
完璧なスタートからまたハミルトン・ショーは始まった。最近の彼にはまったく誤差などない。自分がシグナルに合わせるのではなくて、シグナルを自分に合わせているかのように見えてしまう。集中の密度、この精確なダッシュを平然とくりかえすメンタルはさすが。
以前は何度もポールポジションから出遅れて、自ら苦戦状況になったのに2018年はそうではない。個人的にはこのスタート精度の向上を特筆する。
土獏地帯にあるヤス・マリーナ・サーキット、海沿いだが気まぐれな風による砂ぼこりが舞うところだ。しかしクリーンエアな先頭者には“後方乱流”など無関係。
たちまち2番手ボッタスを2.8秒リード、バーチャルセーフティカー状態になると7周目に早くもスーパーソフトタイヤに交換。これでこのままいけるというチーム判断、その指示に応じたハミルトン。メルセデスと彼の“連携力”がはっきり表れた。こういうプレーをフェラーリはできなかった……。
ピットストップ後のハミルトンは、5番手に下がってからもたんたんとマイペースを刻み、中盤パラパラ雨が落ちてきても焦らずに好タイムを連続。前方他車がピットストップした後に34周目からトップに立つと、ゆうゆうたる独走へ。まさに『チャンピオンズ・ラン』そのもの、勝つべくして勝った今季11勝目、ハミルトンの凱旋レースだった。
王者とは違いそれぞれの“謝恩レース(?)”が最終戦で見られた。メルセデスとハースの2チーム4名は不変のままだが、他に異動する者が10名以上いるのはめったにない2019年への大変動である。さまざまなセレモニーが週末に行われ、レース中にも見どころがあちこちで繰り広げられた。
■キミ・ライコネンはフェラーリのラストランで無念のリタイア
*キミ・ライコネン(フェラーリ)
無念のリタイア4度目、マシントラブルはベッテルにはなかったのに彼だけだ。でも怒ることなくすごすご退散、キミらしいふるまい。
*フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
トラック・リミット違反を3度、最後に思い切ってやっちゃえプレーか(?)。11位ゴール後にチャンピオンそろい踏みのシンクロナイズド・ドーナツ・ターン。アドリブにしてもお見事(!)。
*ダニエル・リカルド(レッドブル)
ダメもとでも中盤に意地のトップランを、また止まらなくてよかった。
*マーカス・エリクソン(ザウバー)
同郷の先輩エイエ・エルグに見守られながらもリタイア。今季の9点獲得は自己ベスト、来季インディへの手土産に。
*ストフェル・バンドーン(マクラーレン)
今季まれな接近戦を展開、フェアな14位バトルにGP2王者時代を久々に見られた気がする。
*カルロス・サインツJr.(ルノー)
Bリーグ首位の6位によって、ルノー・ワークス4位を固めた。レース巧者らしくなった。
*セルゲイ・シロトキン(ウイリアムズ)
今季最後のレースも最悪、ロシアのモータースポーツへの期待感が薄れる結果になりそうだ。
*ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
欲求不満か、戦えきれずに46周リタイア。本音で今年終盤のホンダをどう思っているのか、2019年に向けて期待半分・不安半分なのか(?)……。
*エステバン・オコン(フォース・インディア)
バトルを序盤にフェルスタッペンと展開。デビュー連続完走記録が一時話題になったが実は、荒っぽいスタイル、それが今年ブラジルで出たようで。
*シャルル・ルクレール(ザウバー)
同年代の中でとくに光る賢さ、イタリア語はベッテルよりはるかにぺらぺら(!)。腕も頭も秀逸、あとはフィジカルだけか……。
*ロバート・クビカ(ウイリアムズ)
フリー走行1回目を走行(最下位)し来季テスト開発に専念、ウイリアムズ復興への第一歩を。
いつもとは違う“真実のゴール”に向け、20人それぞれが走った最終戦アブダビGP。達成感と虚脱感、ゴージャスな光景のなかでのリアルな人間光景だったーー。
(Jun Imamiya)
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12/6(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
12/7(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
12/8(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 437 |
2位 | ランド・ノリス | 374 |
3位 | シャルル・ルクレール | 356 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 292 |
5位 | カルロス・サインツ | 290 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 245 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 223 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 70 |
10位 | ピエール・ガスリー | 42 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 666 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 652 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 589 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 468 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 65 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 58 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 4 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |