ジョーダンは200戦目のグランプリとなったブラジルで、最終結果の確定は遅れたものの、見事に優勝を遂げたことで、チーム全体に弾みがついている。
エディー・ジョーダンは次のように述べた。「4勝目を挙げられて嬉しいし、この成功がさらなる成功を生んでくれることを期待している。私の経験上、こういったことは士気を鼓舞してくれるし、なぜかはよくわからないが、さらにポイント獲得が続くものなんだ。EJ13のパフォーマンスに関しては、やらなくてはならないことがたくさんあるのは承知しているが、こういったリザルトから得られる高揚感は、前進するための最高のモチベーションになる。ジャンカルロの初勝利は、間違いなく歴史に残るし、これが最後の勝利にならないことは確かだろう」
レーススチュワードとFIAの会合でフィジケラの勝利が確定すると、エディー・ジョーダンとジャンカルロ・フィジケラは、フランスのパリとイタリアのビアレッジオから、シルバーストンの本拠に電話をかけた。スタッフたちはファクトリーで簡単なお祝いをしたが、早急に対処すべき技術的な問題があるため、大騒ぎをしている暇はなかった。
レース/テスト・エンジニアリングのディレクターであるゲイリー・アンダーソンは、次のように説明する。「チームは、ラルフがマレーシアとブラジルで経験した、フロントサスペンションの2つ別々の構造的な欠陥を解決するために、全力で働いている。問題点はわかっているし、それに対処しているところだ。どちらのトラブルもラルフの責任ではないし、2度とも彼のマシンの方に問題が起きたのは、単なる不運にすぎない。彼は今回のレースから新しい3番シャシーで走ることになるし、彼本来のスピードを見せられればいいと思う。ブラジルでは、ラルフもジャンカルロと同じ作戦を採っていたし、事故が起こるまで、他のブリヂストン勢と同等の速さで走れていた。私は普通なら“もしも”などという言い方は好まないが、実のところ、レースがラルフにとって違う風に展開していたら、黄色いスーツのドライバーが2人表彰台に乗っていたかもしれないと思っている」