ブラジルでは不運な結末を迎えたBMWウイリアムズf1チームだが、次戦では、今シーズンいまだに安定して発揮されていない本来のマシンパフォーマンスを示そうと意気込んでいる。
ヨーロッパラウンドの始まりと共に、各チームは競争力を再構築するまたとないチャンスを迎えるが、サンマリノGPの準備に励むウイリアムズは、同GPについて自信を深めている。
ファン−パブロ・モントーヤは次のように語った。「ヨーロッパラウンド、特にイモラでのレースに戻って来られて嬉しく思っている。イモラでは表彰台に上がったことがないけれど、チーム一同、楽しみにしている」
「ブラジルとの一番の相違点は、気温の低さだ。とはいえ、困るほどのことでもない。ミシュランも、低温用のタイヤの改良に励んでくれたので、レースには自信を持っている。fW25もイモラでしっかりと働いてくれるはずだ。運の無さや難しいレース状況、ミスといったことが重なって、今シーズンはあまりいいスタートが切れていないけれど、イモラでは埋め合わせることができるだろう」
僚友のラルフ・シューマッハーは次のように述べている。「ブラジル戦の結果にはがっかりしたけれど、もう気持ちは切り替えた。今は目の前のことに集中している。イモラは難しいサーキットだからね。フェラーリに全く歯が立たなかった昨年のことを思い出すが、今年は状況が違う。ポール・リカールでのテストで、僕たちはまた1歩前進した」
「僕たちは打倒フェラーリと共に、トップを行くマクラーレンに水を開けられないようにすることを目標にテストを行っているので、僕たちにとってテストを通じてマシンが進化するのは大きなことだ。もっとも、イモラと僕たちのマシンの相性は完璧とはいえない。それでも、イモラは僕が初優勝したサーキットなので、レースをいつも楽しみにしている。このポジティブな気持ちが、好成績に繋がっていくと思う」
ウイリアムズf1のチーフオペレーターエンジニア、サム・マイケルは次のように続けた。「ブラジルでのウエットレースの後、私たちはマルク(ジェネ)とラルフと共に、雨のポール・リカールサーキットでテストを行い、シャシーのセットアップと空力パーツの開発を行った」
「サンマリノは気温がかなり低く、雨の多いGPだ。ダウンフォース、エンジンパワーのほか、高速時の安定性を図ると共にカーブに適したメカニカルセットアップが重要となる。イモラは高速コーナーとシケインが混在するので、ブレーキを頻繁にかける。従って、車にとってもドライバーにとっても大きな負担がかかるレースだ」
「ピットレーンが比較的短いイモラでは、昔からピットストップを多く取る戦略が採用される。とはいえ、今年はルールが変わったので、この戦略が採られるかどうかはわからない。しかし、今年のチームスタッフのパフォーマンスからすると、ピットでの迅速な作業に自信を持っている。競争力を高めるべく、イモラでのプレシーズンテストを基準値にして、タイヤのテストをたくさん行ってきた。どれぐらい進歩しているか、この目で確かめることを楽しみにしている」