フェラーリのミハエル・シューマッハーは、ドライバーエイドの廃止を2004年まで延期したFIAの決定に対し賛意を表明した。また、今週末のブラジルGPについては、タフな戦いになるだろうという予測を示している。
ミハエルは次のように語った。「次のサンパウロは、僕たちにとって難しいレースになるだろう。とはいえ、去年もインテルラゴスのレースについてはそう考えていたし、下馬評でもあまり期待されていなかったのに、結局僕たちは優勝した。もっとも、楽勝とは言えず、マシンもあまり速くなかったんだけれどね」
「旧型車を使っているということでは、今年も去年と同じ状況にある。従って、ハードなレースになるだろうが、優勝の可能性がまったくないわけではない。レースの結果がどうなるのかは、やってみなければわからない。いずれにせよ、F2002には優勝する力がある。オーストラリアでは僕たちのマシンが最速だった。マレーシアでもファステストタイムはルーベンスと僕がマークした。ブラジルでは今年も優勝目指して全力を尽くすよ」
開幕2戦も終わり、ルール改正の影響をめぐる議論が盛んになっている昨今だが、F1皇帝のバーニー・エクレストンは先日、新しい予選システムについてあまり満足していないという意見を表明した。ミハエルはどう思っているのか?
彼はニヤリとしながら次のように述べた。「バーニー・エクレストンが10人いれば、きっと10通りの意見が出るはずさ! つまり、ルール改正については、みんなそれぞれに意見を持っているということだ。とはいえ、ルールの内容というのは結局、目指す目的によって決まるものだよ」
ドライバーエイドは、当初今年のイギリスGPから廃止される予定だったのが、来シーズンからの廃止に延期された。これについて、ミハエルは苦笑しながら次のように述べた。「率直に言って、僕はドライバーエイドが好きだ。マシンのポテンシャルをフルに引き出すことができるし、ドライバーも思う存分ドライブできるからね」
「もちろん、ドライバーエイドがなくたって、ドライブは可能さ。ドライバーエイドの廃止が来シーズンまで延期されたことについては適切な判断だと思う。早めに新しいシステムに慣れておける方がいいからね。結局のところ、この新しいレギュレーションの導入目的はコスト削減にあったのだから、延期となったのは、さらに現実的な狙いがあるためだろう」