今季BARのテスト&リザーブドライバーを務める佐藤琢磨が、去年のこと、今年の新しい生活、新加入したBARの可能性などについて語った。
Q:
今シーズン、レースに出場できなくて、落ち込んでいますか?
A:
落ち込んでいるというわけじゃなくて、ただもどかしい感じだね。落ち込むというのとは違うんだ。みんなが予選やプラクティスで走っているのをテレビで見るというのは、あまりいい気分のものではない。でも、いずれここから抜け出すチャンスは十分あると思うんだ。だから今はひたすら自分の仕事をこなし続けるよ。マレーシアの前に、BARで今年初めてのテストをやった。3日間のテストで1000km以上を走りこんで、いい経験ができた。レースの後には、バルセロナに行ってテストとプロモーション仕事をこなしたよ。今のところ、毎週すごく忙しいんだ。
Q:
今振り返ってみて、去年はどんな年でしたか?
A:
全体的に前向きな年だったね。ジョーダンを離れて、もちろんまだ寂しい気分だよ。彼らは終盤、僕のために最高の仕事をしてくれたし、とてもうまくいっていたからね。今でも彼らとはとても仲がいいんだ。今年レースができないのは、ちょっともどかしいけれど、僕は諦めたことがないからね。
Q:
少なくともあなたは鈴鹿で5位という成績を残すことができたわけです。プライドを持ったままチームを去ることができたという意味で、5位を獲得できたことの意味は大きいですか?
A:
そうだね、かなり大きかったと思う。鈴鹿のレースは最高だった。ファンとチームには本当に感謝しているよ。
Q:
チームはドライバー交代を鈴鹿の前に決めていたと思いますか?もしああいう結果をもっと早く出していたら、あなたの処遇は違っていたのでしょうか?
A:
それほど大きな違いはなかったと思う。経済的な問題だからね。チームは経済的によくない状態だったんだ。鈴鹿の後、僕たちは次のシーズンに向けてかなり話し合いをした。僕は次のシーズンも彼らといっしょにレースできると思っていたし、彼らの方も僕を引き続き起用できると思っていたんだ。でも、あいにく物事はいい方向に進まなかった。僕はチームの問題を完全に理解していた。だから、僕らは違う道を歩む結論を下したんだ。