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【特別インタビュー】トロロッソ代表フランツ・トスト(3)ホンダで変わるチーム、2018年のシーズン展望

2018年3月19日

今週末の第1戦オーストラリアGPから、いよいよ、ホンダとトロロッソの新しい挑戦が幕を開ける。ここで改めてお伝えしたい、トロロッソというチームの詳細とホンダとの関係。チームの代表、フランツ・トストに話を聞く最終回。トスト代表とホンダの思い出とフィロソフィー、そして今シーズンの展望について聞いた。


──ホンダとタッグを組むことで、トロロッソに対する認識が変わったと感じることはありますか? 他のチーム代表らとミーティングに参加する際はどうですか? またチームのためのスポンサー探しをする際はどうでしょうか?


「ホンダのような素晴らしい企業と提携することになったのだから、当然ながらスポンサーとの関係については、議論ができるほどに良くなった。チーム代表に関してはよく分からないな。その中には、私たちが間違いを犯したと思っているだろうが……。シーズンが終わるころ、誰が笑っているのだろうね。まだ分からないけれど、その人にはワインを1本おごってあげようかと思う」


──ホンダとの提携によってスポンサーとの交渉が楽になったとのお話ですが、トロロッソにとって、金銭面でレッドブルに頼る部分が少なくなることは、どれほど重要なのでしょうか?


「レッドブルというユニークな企業にとっては、その資金に頼るとか、頼らないということは問題ではない。(レッドブルのオーナー、ディーター)マテシッツにような素晴らしい人物と手を組める私たちは幸運だ。彼はF1に関心が深く、ビジネス面でも企業として大きな成功を収めている。それでも、知ってのとおりF1では十分な資金を持つことなど永久に不可能だし、残念ながら成功は資金力と結びついている。だからスポンサーは、おもにパフォーマンスを向上させていくために重要だし、パフォーマンス向上こそが私たちの目標だ」


──F1でのホンダに関する、あなたのもっとも良い思い出はなんですか?


「ひとつではなく、いくつかある。彼らが独自のマシンでF1参戦していたころのことと、ウイリアムズに素晴らしいエンジンを提供していたころのこと、それからマクラーレンと大きな成功を収めた時代のこと。F1でのホンダについて、私がもっとも大切な思い出としているのはそういうことだ」


──今までに、プライベートでホンダ車を所有したことがありますか?


「シビックが好きで、持っていたことがある。あれは『マンマ・ミーア!』と言わせる車だったね。1989年から1992年にかけて私がニール・ブラウンからF3に参戦していたときには、無限エンジンを搭載していた。V-techエンジンのシビックを持っていたけれど、8000回転くらい回せるエンジンだった。信じられないほど、本当に良いクルマだった」


──今シーズンの最終戦、アブダビの太陽が沈むころに、どうなっていれば幸せですか?


「陽が沈むころには(トワイライトレースのアブダビGPは)レースが始まるね(笑)。マシンがスターティンググリッドの1列目から3列目あたりにいてくれて、決勝で5位以内に入ってくれたら笑顔になるだろう。そうしたら、笑いながら飲みに行くよ」

──改めまして、ホンダと直接、近い関係でビジネスをすることについての気持ちを教えてください。


「ホンダのプロダクション側で何が起きているのかは分からないので、私はF1プロジェクトについてしか話すことはできない。これまでと現在で、私が見てきたもののなかでホンダに違和感を感じる部分は何ひとつない。復帰してからF1で数年間を過ごしてきたホンダは、仕事のプロセスという部分では高いレベルに達している。これは重要なことだし、私たちも日本のSakura(HRD Sakura研究所)はここから飛行機で10時間から12時間も離れた場所にあるのだということを忘れてはならない。仕事のプロセスも、そうした状況に適応したものになる」


「ホンダのF1活動はヨーロッパの拠点をミルトン・キーンズに持っており、そこにはダイナモテストのできる建物もある。ちょうど私たちもそこで、新しいギヤボックスのテストを行う予定だ。ミルトン・キーンズとSakuraでの仕事におけるプロセスは、今のところ最適化されている。その後のことは見守っていくことにしよう」


「シーズンはこれからで、私も自分の側からすべてを観察していかなければならない。チームの結果がどうなるかは、始まってみなければ分からない。どのような問題が発生し、それを短い時間でどのように解決していくのか、という部分もね」


──2018年のトロロッソ・ホンダにとって、もっとも大きなチャレンジとなるのはどのようなことでしょうか?
「ホンダとしてもトロロッソとしても、競争力と信頼性のあるパッケージを手にすること。速くあることも必要だが、まずはチェッカーフラッグを受けなければならない。すでに進行しているプロジェクトなので、両者がともに、冬季の間に大きく進化できるというレベルに達しておきたい。私たちとしても、開発面で大いにプッシュしていくつもりだが、どうなるだろうね」


──ホンダ、そして日本のF1ファンに向けて、トロロッソが秘める哲学がどのようなものであるかを簡単にまとめてもらえますか?
「トロロッソの哲学は、若手ドライバーの育成をするということにある。これまでもしてきたように、彼らがレースで勝利し、願わくばチャンピオンも獲得できるという程度のレベルにまで育て上げる。そして強いチームを築き上げ、ホンダとともに強力なインフラをもって成功を収めるのだ」


おわり



(autosport)


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