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【レースの焦点】完璧なアタックで土曜日の“栄光”を手に入れたハミルトン、今のフェラーリに必要なのは「地に足をつけて戦うこと」/F1第16戦日本GP

2017年10月10日

 9度目の挑戦にして初めての鈴鹿ポールポジションを獲得したルイス・ハミルトンは「週末の間ずっと、予選Q3のアタックを心待ちにしていた」と言った。それはレースを優位に運ぶためという以上に“ポールポジション”そのものにこだわった彼の気持ちを表現する言葉だった。

 これまでのキャリアで70回も予選を制しながら、鈴鹿では2回の勝利も飾りながら、つかむことがなかった土曜日の栄光。メルセデスが圧倒的な強さを発揮した2014年以降も、3年連続で予選はニコ・ロズベルグに敗れてきたのだから……コンプレックスと言わないまでも、ハミルトンの心には“やり遂げていない”しこりのようなものが残っていたに違いない。

 何年も前、鈴鹿の“攻略法”を聞いた時に感じたのは、ハミルトンの攻め方が他のドライバーとは──おそらく精神的に──大きく異なっていることだった。コーナーが連続する区間で速いドライバーは、“出口のポジション”を重視してアプローチする。それが次のコーナーのラインや速度を決定するからだ。

 ターン2ではブレーキをぎりぎりまで遅らせるということをせず、ターン3に向かって理想のラインを取れるよう早めにマシンの向きを変える。S字だけでなく、デグナーもスプーンも同様に。でも、ハミルトンは大半のコーナーで“できるかぎりブレーキを遅らせる”と言った。それが彼のリズムであり、先天的な速さを発揮する走法だったからだ。

 それでも、たとえ僅差でも、コース形状に身を任せるようにスムーズに走るドライバー、たとえばロズベルグと比べると、本当に小さな100分の1秒レベルの差が重なって、ミスを犯したつもりはないのにラップタイムで相手を負かすことができなかった。

 07年にF1デビューしたハミルトンが憧れの鈴鹿に挑戦したのは09年。コースインした直後から“ウエットで走ってもすごいコースだ”と興奮していたのに、シーズンを重ねるうちに彼が“鈴鹿サーキット”を口にする頻度は少なくなっていった。大好きなコースなのに、なぜか自分のドライビングに合わないジレンマを感じていたのだろう。

 9度目の挑戦になった今年の日本GP。予選Q1でソフトを選んだハミルトンは、チャージラップを挟みながら3回のアタックを試みて着実にタイムを上げ、トップで最初のセッションを終えた。1分29秒047。

 スーパーソフトに履き替えたQ2では大幅なタイムアップが予想されたものの、リズムをつかんだ彼はその予想さえ上回り、1分28秒台を一気に飛び越え、最初のアタックで1分27秒819を記録。サーキットは大きなどよめきに包まれた。もちろん、これでQ3進出は確実。



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