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【F速プレミアム】スパイからの手紙/3名によるシート争い?ロズベルグの後任候補に挙がるスペインのホープ

2016.12.15

 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けたスパイが独自に調査。送られてきた報告書を公開する。

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ロズベルグ後任問題:3人目の新たな候補者の噂

ボッタス獲得を狙うメルセデスだが、サインツJr獲得の可能性も浮上
LAT



 ニコ・ロズベルグの後任の座を争っているのは、どうやらバルテリ・ボッタスとパスカル・ウェーレインだけではないらしい。ここ数日、カルロス・サインツJr.の名前が取り沙汰され始めているのだ。

 トト・ウォルフの個人的なお気に入りが、ボッタスであることに変わりはない。ただ、ウォルフ自身がマネージメント・チームの一員であり、しかも長年にわたってウイリアムズの大株主だったという“コネ”を使っても、ボッタスの契約を解除させるのはなかなか難しいようだ。

 これに対して、サインツJrの契約には「ワークスチームからオファーがあった場合には、契約を解除できる」という条項がある。とはいえ、ボッタスと比べると、彼の経験不足とクラッシュの多さは歴然としているため、ウォルフにとっては第2希望の候補だという。

 元々メルセデスの契約下にあるウェーレインは、ウォルフが腹を決めさえすれば、いつでも起用できるドライバーだ。したがって、現時点ではボッタスとサインツJrの両方を逃した場合の保険と考えられているようだ。

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パディ・ロウの去就:ウイリアムズ復帰の噂

ボッタス獲得の交渉材料に?
Sutton Images


 メルセデスが探しているのはドライバーだけではない。彼らは新たなテクニカルディレクター候補も盛んに物色している。パディ・ロウとの契約更新の交渉が難航しているためだ。
 F1でのキャリアをウイリアムズでスタートさせた彼は、また古巣に戻って、クレア・ウイリアムズと共にチーム全体の運営に関わる職に就くことに魅力を感じているらしい。

 だが、もしウイリアムズがロウを引き抜こうとしているとすれば、それはメルセデスにとって、バルテリ・ボッタスを獲得するための“奥の手”にもなりうる。

 つまり、ウイリアムズがボッタスの契約を売り渡すことに同意すれば、引き換えにメルセデスはロウに半年間のガーデニング休暇を課する契約上の権利を放棄し、すぐに仕事を始められるようにするという取り引きも考えられるということだ。

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スペインGPの財政難:アロンソ引退後の開催可否の噂

GP存続はサインツJrの活躍次第か
LAT


 ポール・リカールが2018年から5年間の開催契約を結び、フランスGPの復活が決まった。だが、これによってヨーロッパ域内でのレース数が増えるとは限らないようだ。

 スペインGPの現在の契約は2019年までとなっている。しかし、彼らが契約を更新するかどうかは、それまでにカルロス・サインツJrが十分な成功を収め、トップドライバーとして人気を集めているかどうかにかかってくるという。

 同国では、フェルナンド・アロンソは、2年後にはすでに引退しているものと見られており、F1が国民的関心事であり続けるどうかは、今後のサインツJrの活躍次第なのである。

 スペインの主催者は、すでに財政的にはかなり厳しい状況に立たされている。したがって、向こう2年以内にサインツJrがトップチームへ移籍できなければ、レースそのものが消滅する可能性もないとは言えない。

 また、オーストリアGPの開催継続が微妙になってきたとの見方もある。実質的な主催者であるレッドブルは、今年のレースで3000万ユーロ(約37億円)を超える赤字を出しているからだ。

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ザウバーとマノー:下位チームの残りシートを巡る噂

ロズベルグ引退の影響がこの2チームにも?
XPB Images


 ニコ・ロズベルグの突然の引退により、ザウバーとマノーの両チームは、来季のドライバー候補との交渉の一時中断を余儀なくされている。

 この2チームの候補となっているドライバーのうち、メルセデスへ移籍する現実的な可能性があるのはパスカル・ウェーレインだけだ。だが、フェリペ・ナッセは、バルテリ・ボッタスがメルセデスへ行った場合に、その後釜に収まろうとウイリアムズとの交渉を再開した。

 そして、もしナッセがウイリアムズへ行けば、エステバン・グティエレスはザウバーとマノーを天秤にかける立場に立てることから、模様眺めに入っているらしい。

 どうやら、F1の下位2チームが2017年のドライバー契約を結べるのは、メルセデスが誰を選ぶかを決めてからになりそうだ。

(Luis Vasconcelos/Translation:Kenji Mizugaki)



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