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GP topic:アロンソ復帰で「バンドーン・フィーバー」は収束か

2016年4月16日

 レース復帰をめぐって、ごたごたしたフェルナンド・アロンソだが、フリー走行は問題なく走り通した。セッション1回目の終わった金曜の昼過ぎ、マクラーレンのホスピタリティでストフェル・バンドーンの囲み会見がセッティングされた。


 前戦バーレーンGPでデビュー戦ポイント獲得と大健闘しただけに、さぞ多くの報道陣がつめかけると思ったのだが、席についたのは筆者を入れて、たった6人。ふたつの大きなテーブルをくっつけ、1ダース以上の椅子を並べて待ちかまえていた広報担当は、明らかに拍子抜けした様子だった。


 いつも熱心に取材しているイギリス人ジャーナリストに「どうして来なかったの?」と、あとから聞いたところ「そんなに質問することもないからねえ」と身も蓋もない返事。「バーレーンのレース直後に聞くべきことはすべて聞けたし、今週末はレースに出ないわけだし。そもそも昼飯時に会見をセッティングされても困るんだよね」……つまりは昼食を返上してまで、話を聞くほどのことではないということか。


 しかし、会見に出席した価値は十分にあった。どちらかというと優等生的な発言が多いバンドーンは「今回レースに出られず、がっかりしているのでは?」という質問に対しても「これが本来の僕の仕事だし、バーレーンで十分いい走りができたから」と、まずは模範回答。けれども、すぐに「フェルナンドの体調が回復していたのは明らかだったからね」と言ったときには、かすかながらも、くやしそうな表情が窺えた。


 さらに他チームとのコンタクトについて「もちろん、あるよ」と、あっさり認めてくれた。「それは複数のチーム?」「そうだ」と明言。


「もちろんマクラーレン・ホンダとの契約があるんから、それが最優先さ。でもF1へのステップアップを目前に控えてるんだから、いろいろな接触があるのは当然だよね」と、しれっと答えたバンドーン。来週に開幕戦を控えたスーパーフォーミュラで大活躍でもしようものなら、さらに来季に向けたF1ストーブリーグで注目の存在になりそうだ。そのときは前回のバーレーンのように、報道陣の群れに囲まれることになるのだろう。



(Text : Kunio Shibata)




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