先週のバルセロナ合同テストを欠席したマーク・ウエーバーだが、べつに怠けていたわけではない。母国オーストラリアで、恒例のチャリティーイベントの開催にあたっていたのだ。
ウエーバーがオーストラリアのタスマニアにおいて行っている恒例のチャリティー・アドベンチャーレース、“マーク・ウエーバー・ピュア・タスマニア・チャレンジ”が、今年は11月17〜23日に行われる。
オリンピック水泳のマイケル・クリムや、陸上のタチアナ・グリゴリバらを含むアドレナリン中毒者たちが、クレイドル・マウンテン・シャトーに集合、タスマニア島の最も風光明媚な地域で、体力の限界に挑むことになる。
競技者たちは、11月17日(土)にレースのブリーフィングを受け、その後7日間をかけて取り組む450kmのコースの概要を知らされる。しかしながら、地図は渡されるものの、レースディレクターのティム・ソールによれば、毎日の80kmのレグではナビゲーションの技術が試されることになるという。
土曜日のプロローグでは、残りのイベントでのスタート時間を決めると共に、他の参加者と比較した自分の調子や体力を測ることができる。
同時期にシモンズ・プレインズでV8スーパーカー・フォルケン・タスマニア・チャレンジが開催されるため、ウエーバーは、同イベントと自らのイベントのプロモーションとして、フォード・パフォーマンス・レーシングのV8スーパーカードライバー、スティーブン・リチャーズと組んで、木曜にミニ・アーバン・チャレンジを開催した。
当日は、V8ドライバーのキャメロン・マッコンビルとポール・ダンブレルや、地元の消防隊員のチームなどと共に、750人の小学生を前にプロモーションを行った。
競技者たちは、わずか8分の制限時間を設けられた中での消火訓練を繰り返した。防火服とヘルメットを身につけ、消火ホースまで走り、ホースをほどき、接続し、水タンクにうまくつなげ、人間と同じ重さのあるマネキンを引っ張って消防車のまわりを回り、スタートラインへ戻る、という工程をパートナーと組んで行った。
V8ドライバーたちは素晴らしいスタートを切ったが、消防車の後ろであやしげな策を弄したことでウエーバーがトップに立ち、マッコンビルに10メートルほど差をつけてゴールした。しかし、この作戦は地元の英雄たちには役に立たず、30秒のハンディをもらったにもかかわらず、消防士のエイドリアン・アダムとチャーリー・ワトソンが優勝を手にした。
今年は参加できなかったが、ルノーF1のヘイキ・コバライネンは、来年のチャレンジに参加すると見られており、その他にも大勢のF1ドライバーたちが、サーキット以外でウエーバーとレースをしたがっているようだ。ただし、地元の強みを持つウエーバーには歯が立たないかもしれない。