フォース・インディアF1チームが今週、サーキット・デ・カタルニアで行われたF1オフシーズン合同テストに参加、新名称となって初めてのテストを行った。
ワイン色と白の暫定カラーリングをまとったフォース・インディアのマシンは、テスト初日の火曜、800km弱を走り込んだ。ほとんどのF1チームがテストに参加する中、ロルダン・ロドリゲスとギド・バン・デル・ガルデがステアリングを握った。
ふたりは2008年のレギュレーションにより標準化されたECUを装着したスパイカーF8-VIIをドライブした。トラクションコントロールなどドライバーエイドの装置が排除されたマシンで、ふたりは新システムのデータ収集に努めた。マシンは2007年シーズンと比べて1.5秒ほど遅いペースとなった。
報告された問題はほとんどなく、チームは、残り2日間に向けて素晴らしい基盤作りをし、生産的な走行ができたとして満足感を表している。今回のテストには、今季レースでF8-VIIをドライブしてきたエイドリアン・スーティルと、来季シートを狙うビタントニオ・リウッツィ、クリスチャン・クリエンも参加する。
レースおよびテストチーフエンジニアのドミニク・ハーロウは次のように語った。
「2008年のマシンは、エンジンおよびシャシーに標準化された電子制御システムを使用しなければならず、トラクションコントロールや他のドライバーエイドといったものは過去の遺物と化す。新システムを取り入れたマシンを理解し、再最適化するには膨大な作業が必要となる。この点に関し、今日のテストはチームにとってポジティブなスタートとなった」
「ギドとロルダンは今日、要求されたことをきっちりこなし、バルセロナでテストを行う全てのチームの中でもっとも多いラップを走り込んだ。残りのテストプログラムに向けて、素晴らしい基盤を構築することができた」
GP2ドライバーであるロドリゲスは、特にスペインのメディアにおいて、フォース・インディアのレースドライバーに起用されるのではとうわさされている。彼は、テスト初日にいい印象を与えることができたと喜んでいる。
「テストはとてもうまくいった」とロドリゲス。
「以前行った50kmのシェイクダウンを除けば、今回が僕にとって現実的に初めてのテストとなった。はじめは限界までプッシュするのは容易でなかった。でも、全体的に、テストはとてもスムースにいき、多くの距離を走り込むことができた。今回のテストで新しい電子システムについてのチームの現状について理解できた。残りのテストに向けてポジティブな要因となった」
バン・デル・ガルデは以前にもスパイカーでテストを行ったことがあるが、スーパーアグリとの間で契約のトラブルが発生、その先につなげることができなかった。
「今日はとてもいい1日だった。特にトラクションコントロールとアンチロックブレーキシステムがないことを考えるとね」とバン・デル・ガルデは語る。
「テスト序盤、マシンは少しアンダーステア気味だったけれど、1日中ハード作業を行ったおかげでよくなった。マシンのハンドリングに慣れるのは簡単ではなかったけれどね」
「最後にF1マシンをドライブしてからずいぶん経っている。最後はスパだった。でも、すぐにマシンに慣れることができた。今日、僕たちが行ったことに満足している。ニュータイヤを使わなかったし、燃料を少なめにして走ったわけでもないけれど、今日の目標だった新しい電子パッケージの情報をたくさん入手できた」