フラビオ・ブリアトーレは、今季は期待はずれに終わったと認めており、ルノーにとって2008年の優先事項は、チャンピオン候補の位置に復帰することだ。
「今年は残念だったが、来季に向けての教訓になった。来季はもっと強くなって戻ってくるつもりだ」とブリアトーレは主張する。
「多くの点で、私たちの(今年の)パフォーマンス不足は2006年からきたものだ。2006年にマスダンパーが禁止されたためにより一層プッシュしなければならなくなり、そのせいで2007年型車に着手するのが遅れ、ブリヂストンタイヤへの適応に苦しむ結果となった。この遅れがその後も響いてシーズン中に遅れを取り戻せなかった」
結果的にはマクラーレンの選手権除外によって、ルノーはコンストラクターズ3位を手にすることはできた。だが、ブリアトーレは、財政を握るルノー社はチームの状況を理解してくれているのだと語る。
「早い時期から、私たちは、選手権でBMWに追いつくのは大きなチャレンジになるだろうと承知していたのだ」とブリアトーレは打ち明けた。
「私たちは、まず時間をかけて問題を理解しなければ、前進することができなかった。その間に彼らは最高の仕事をし、レースごとにマシンを改善し、毎週前進していた。素晴らしいシーズンを送った彼らをたたえるべきだろう」
「チャンピオンが無理だと分かった時点で、私たちはすべてのリソースを2008年に集中させた。この2カ月間、私たちはそこに全力を注いできた。(ルノー会長のカルロス・)ゴーンはF1を理解しており、毎年勝つことは不可能であることを理解している。チームは彼から全面的な支援を受けているのだ。私たちが全員そうであるように、彼もルノーが再びトップで戦う姿を見ることを望んでおり、私たちはそれを実現するために働いている」
オフシーズンにはたいていのチームがそうであるようにある種の楽観的な気分を抱きながらも、ブリアトーレは、ルノーが2008年にレースで優勝できると思うか、ということについて明言を拒んだ。
「初戦まで5カ月もあるこの段階で、大きなことを言っても仕方がないだろう。しかし、それが不可能だという論理的な理由も見あたらないよ」とブリアトーレ。
「今では、あのタイヤに合わせて、どうマシンを作ったらいいのか分かっている。1年前には分からなかったのだがね。R28について風洞で出ている結果は、非常に有望そうだ。そしてチームは変わっておらず、どうやって速いマシンを作ったらいいのかを忘れてはいない。来年は私たちの通常のポジションにふたたび復帰できるという、いい感触を持っているよ」