1日にFIAから発表された2006年F1エントリーリストに名前がなかったスーパーアグリ・フォーミュラワンだが、引き続き来季デビューを目指していると明言した。
FIAのスポークスマンはBBCに対し、同チームに“申請は却下された”旨の通知を行ったと語っている。必要とされる4800万ドルの保証金を集められなかったからではないかとのウワサも流れたが、チーム代表、鈴木亜久里はコメントを発表し、エントリーリストに掲載されなかった理由は「参加登録に関する手続きに不備があったため」であるしている。
さらに、亜久里はリリースにおいて、「FIAとの協議のもとに、これを改め、参加登録申請をし直す」と語り、「目標はあくまでも来年の開幕戦のグリッドに2台のマシンを並べること」であると明言している。
チームは元アロウズの本拠であるリーフィールドに移り、アロウズやマクラーレンに在籍した経験を持つマーク・プレストンをチーフテクニカルオフィサーに起用し、チームをまとめあげていく役割を任せていくことになっているようだ。ホンダV8エンジンの供給はすでに決定しており、ブリヂストンに対してタイヤ供給の要請も行っている。ブリヂストンのスポークスマンは、先月クラッシュネットに対し、“前向きに検討中である”とコメントしている。
多数のスポンサー候補とも交渉しているようだが、やはり一番の問題はシャシーであり、これが今回エントリーリストから漏れた原因なのではと考える向きもある。シャシーについてはいくつかの憶測がなされてきた。BARの2005年型シャシーをスーパーアグリが開発していくという可能性も考えられたが、チームは4年落ちのアロウズのシャシーを元ミナルディのオーナー、ポール・ストッダートから買い上げて使用するという手段を検討しているとも報じられている。
いまだにシャシーをどうするのか明らかにされていない状態であるが、スーパーアグリのスポークスマンは、クラッシュネットの取材に対し、「現在も、2006年のエントリーを目標にしている。後日エントリー申請をすべく作業中である」とコメントしている。
この申請が受け付けられるのかどうかは、他のF1チームがスーパーアグリの参戦を了承するかどうかにかかってくるだろう。レギュレーションでは、FIAが期限後のエントリー申請を認めた場合でも、他の全チームからの支持を得る必要があると記載されているからだ。