カタルニア・サーキットにおけるF1合同テスト3日目には、BARホンダ、ルノー、トヨタ、BMWザウバー、レッドブル、トロ・ロッソ、ウイリアムズの7チーム、計12台が集まった。その中でトップタイムをマークしたのは、BARホンダのジェンソン・バトンだった。
バトンはホンダV10エンジンを搭載したマシンで1分14秒111をマークし、2番手のルノーのテストドライバー、フランク・モンタニーを1秒以上引き離した。バトンと同様、ルノー勢もV10エンジンを積んだマシンでテストを行い、もう1台のルノーR25をドライブしたホセ・マリア・ロペスは7番手だった。
3番手、4番手には、ヤルノ・トゥルーリとリカルド・ゾンタのトヨタ勢が並んだ。ふたりは2006年型TF106をドライブし、トゥルーリはこの日、V8エンジン搭載車におけるトップとなった。
5番手はザウバーC24Bを駆るニック・ハイドフェルドだった。BMWザウバー・チームは、“充実した最終日”であったとコメントしている。チームの声明には、次のように書かれている。
「BMW V8エンジンを搭載したザウバーC24Bは、終日完璧な走りをしてくれた。エンジニアはまずエンジンのデータをより多く収集することに徹し、その後はミシュランタイヤのテストプログラムを推し進めた。昨夜行ったセットアップの変更が、前向きな進展となった」
BMWモータースポーツディレクターのマリオ・タイセンは、次のように述べている。
「最初のジョイントテストは上出来だった。技術的なシステムを全てまとめ上げるためにも、この初期段階でザウバーのシャシーにBMW P86エンジンを搭載して走らせることが重要だった。テスト期間は始まったばかりで、当然やるべき仕事は多い。コースにおける協力関係は順調で、暫定シャシーの準備も非常にうまくいった。こういったことは、新しいチームで最初に共同で行うべき課題だった。我々は1月16日、17日に2006年仕様のマシンを発表する前に、暫定マシンで4回のテストを実施する予定で、今回のテストはその1回目にあたる」
レッドブル・レーシングのデイビッド・クルサードとクリスチャン・クリエンは、それぞれ6番手、8番手だった。同チームはまだ来季に使用するフェラーリV8エンジンを受け取っていないため、コスワースエンジンで走行している。ジュニアチームのスクーデリア・トロ・ロッソから参加したビタントニオ・リウッツィは、同じRB1を走らせて9番手に入っている。
10番手は、ホンダV8エンジン搭載車をドライブしたアンソニー・デイビッドソン。11番手、12番手はマーク・ウエーバーとニコ・ロズベルグのウイリアムズ勢で、ふたりはFW27Cで周回を重ねた。
ウイリアムズのテクニカルディレクター、サム・マイケルは、次のように語った。
「マークは彼のテスト初日にV8エンジンでレース距離を走破した上に、ブリヂストンタイヤでのセットアップ作業も開始して、収穫の多い1日を送った」
「ニコにはシステムチェックとマッピングの作業に1日を費やしてもらった。彼のマシンにはハイドロリックと空気圧のシステムにおける不良が出たが、それらは修正されている。明日はマークとニコにタイヤテストとセットアップ作業のプログラムを続けてもらう予定だ」
テストは引き続き木曜も行われる。マクラーレンにとっては彼らのいう“予定通りの休日”明けとなり、ファン‐パブロ・モントーヤとテストドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサが参加する予定だ。