FIAのマックス・モズレーは、各チームが2005年用の代替案に関し同意をしなければ、評判の良くない現在のF1の予選形式が継続されるだろうと語った。
予選方式に関しては、いくつかの選択肢が提出され、夏の間に変更が決定されることは確実視されていたが、最後の最後でいくつかの反対チームが出たことによって決定はなされなかった。反対意見の共通点は、テレビ中継に映る時間が減少するというもので、そのため結論は先延ばしとなった。現在の方式にはファンから多くの不満が出ているにも関わらず、このままでは何の変化も見出せないだろうとモズレーは語っている。
参加10チームすべての同意がなければ、新しい予選方式を施行することはできない。このため、モズレーは、ジャガー・レーシングの代表、トニー・パーネルによって提案された予選レースという案−−これは某英誌にも支持されている−−が先延ばしにされているように思えると語った。
「私はこの変更案を支持しているが、それに対して2つの反対意見がある」とモズレーはモンツァでの記者会見において述べている。「ひとつは、その変更によっていくつかのチームに非常にストレスを与えるものになるだろうということ。もうひとつは、レースのスタート時がおそらくもっとも危険な瞬間なので、その危険な瞬間が繰り返されることになるというものだ。つまり、反対意見は安全面に関するものだ」
「予選方式の問題点に関しては、毎日のように3、4通の手紙を世界中からもらっており、その中には独創的なアイデアもある。私はいつもそれらに返事を書いており、こう記している『すばらしいアイデアだが、我々はアイデアには不足していない。足りないのは同意だけなのだ』と。現時点では同意を得ていないチームがあるが、いずれ得られるとは思う。10月31日がそのデッドラインで、それ以前にF1委員会への同意が得られれば新しい方式が施行される。もし31日を過ぎるようなことがあれば、規則の変更には満場一致の賛同を必要とするので、新方式の施行はほとんど不可能となるだろう」
モズレーはまた、パーネルの代替案を求める声は多くないと語って記者たちを驚かせた。
「実際それほど多くの支持を得ているわけではなく、もちろん圧倒的な支持などということではない」とモズレーは語る。「もし、そういった支持があったのだとすれば、その問題の雑誌は我々にファックスを送らなかったか、あるいは我々のファックスマシンが壊れていたんだろう。いずれにせよ大した数ではない」