フォーミュラ・ニッポンのポイントリーダー、リチャード・ライアンは、日本で現在見せている活躍により、来季のF1入りを実現させたいと願っている。
アイルランド出身のライアンは、フォーミュラ・ニッポンでドコモ・ダンディライアン・チームに所属し、今年の前半戦では連続ポールを獲得するなど素晴らしい活躍を見せている。ニスモから全日本GT選手権にも参戦中のライアンだが、その忙しいスケジュールの合間に、先週末のハンガリーGPのパドックを訪問した。
かつてイギリスで成功していたが、その後F3000入りを果たせずに日本で走ることになったライアンにとって、まず同国人のエディー・ジョーダンに会うのが自然なことだった。しかし、彼はブダペストに滞在中、他のいくつかのチームからも声をかけられた。
ライアンはクラッシュネットに対して、次のように語った。「この時点で、あまり言えることはないのはわかってもらえるだろう。でも、僕はこのレースの週末の間ずっとF1パドックで過ごし、8つのチームと会ったよ。みんな、僕がこれまでに日本で成し遂げたことに、すごく興味を持ってくれている。今、いくつものチームが僕らとの話を進めているし、僕をF1入りさせることにかなり熱意を持ってくれているようだ」
ライアンは、昨シーズン、ジョーダンのドライバー候補に挙げられていたが、そのシートは結局、ラルフ・ファーマンのものとなった。それでライアンは日本に戻り、もう一度フォーミュラ・ニッポンに望みを託すことになったのだった。2004年も引き続きダンディライアン・チームで走っているライアンだが、すでに連続ポール獲得の記録と共に、年間最多ポールの記録も破り、日本人勢をおさえてポイント首位に立っている。
ライアンの行き先としては、これまでの関係からしてジョーダンチームが有力に思われるが、ほかのチームにも空席がある。ザウバー、ジャガー、BARなどだ。BARは現在、ジェンソン・バトンの件で契約認証委員会の審議待ちの状態だが、ダンディライアンと共通のスポンサーを持っていることから、ライアンとテスト契約を結ぶのではないかという憶測がライアンの母国で報じられている。