日曜日のハンガリーGPでスクーデリア・フェラーリチームが6年連続でコンストラクターズ・タイトルを手に入れ、ジャン・トッドは強気を見せている。彼は、ドライバーズ・タイトルをも手に入れると確信しているのだ。「100%だよ。数学的に我がチームのものだ」
昨年のハンガリーGPでフェラーリは周回遅れにされたが、今年は全く異なったレースになったと、トッドは認めた。今年のフェラーリは、6位以下は全て周回遅れにしたのだ。「しかるべき方向へ向かっているというだけのことだ。昨年十分にコンペティティブではなかった原因も、我々は理解していた。主にタイヤの問題だったと言わねばならない」
今年、ブリヂストンはこの2レース、新しいタイヤを用意した。「基本的に週末が始まった時から、ブリヂストンを履いたフェラーリが非常にコンペティティブなのは分かっていた。金曜日から速いと思っていたが、予選でそれを確信するに至った。予選では、レースとは違って、1周だけ速いラップを刻む必要があるわけだからね」
「ブダペストでかなりコンペティティブだと私は思っていたし、金曜日の午前中にチームも確信していた。いろんな理由が挙げられるが、タイヤの構造や一貫性についてブリヂストンとうまく作業を行えたことは明らかだね。だから、週末に十分な競争力を発揮するのにタイヤが一役買ったんだ」
「だが、ベルギーGPやイタリアGPでも同じようにいくとは限らない。それぞれが新たなチャレンジであり、チャレンジが物事を面白くする。いかに我々が見事なパッケージを備えようと、ライバルたちも猛烈にプッシュしてくるからね。彼らは我々に先行されたくはないと思っているし、我々も彼らに先行されたくない。だからこそ競争が生まれるんだ」
今シーズン、フェラーリは2つのチャンピオンシップを手にするのが確実となっており、さぞかしリラックスして残り5戦に臨むのかと思いきや、トッドはそんな意見をすぐさま否定した。「リラックス? 性格のせいだろうが、私はリラックスしたことなんてないよ。誰も我々を倒せないと言うのは簡単だ。でも、ライバルたちはいつどうやって我々を倒そうか、そのことに死に物狂いなんだよ。我々も彼らを倒すべく、精一杯闘うがね」
フェラーリ成功の秘訣は何かあるのだろうか? 「秘訣? そんなものはない。何を秘訣と呼ぶか、それ次第だが。働いている人々とパートナー。言うなれば、それが我々の秘訣だ。どこのチームもパートナーや人材を揃えているが、おそらく、どんな風にそれを生かすか、どう彼らと取り組むか、そのやり方、つまり我々のスタイルが秘訣だろう。各チームにも独自のマネージメントや経営のスタイルがあるが、誰もがベストなスタイルを目指していると思うね」
とりあえずトッドは、全社員のために16日にマラネロで開かれる祝勝ガーデン・パーティーを楽しみにしていたが、それが終われば、彼の気持ちはベルギーGPへと向かうことになる。「いつも次のレースでは勝てないんじゃないかという気がするんだよ。今はスパ(・フランコルシャン)でどうなるか、それが関心事だ」