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“ゼロ・トレランス”でタイム取り消し、パーマーは「バカげている」と酷評
2016年7月10日
ルノーのジョリオン・パーマーは、イギリスGPが開催されているシルバーストンでのトラックリミットに関する議論は「まったくバカげている」と酷評した。
パーマーは、土曜日の予選中にトラックリミットを越えたとしてタイムを取り消された6人のドライバーのうちのひとりだった。予選に先立ってFIAは、コップス、ストウ、クラブの3つのコーナーに関し、4輪がすべてコース外に出たクルマには「ゼロ・トレランス(わずかな逸脱でも一切例外を認めないこと)」でペナルティを科すことを明言していた。
パーマーは自分のタイムが抹消されたことは受け入れたものの、セッション中のペナルティの適用に一貫性がなかったと感じているようだ。
「すべてを見ていたわけじゃないけど、トラックリミットを越えたのにペナルティが科されなかったケースも、いくつかあったように思う」と、彼は予選終了後に語っている。
「誰の立場から見ても、実にくだらないルールだ。僕たちドライバーは限界までプッシュしたいし、コースも使えるところはすべて使おうとするのが普通だからね。だけど、何人かは4輪が脱輪しても見逃され、別の何人かは予選タイムを削除されるなんて、まったくバカげている」
「ファンのためにも良くないと思う。ルイス・ハミルトンがトップタイムを出したと思ったら、1分後にはそのタイムが取り消されるのだから。幸いなことに、結果的に彼はポールを獲ったけどね」
「シルバーストンはドライブするのが最高に楽しいサーキットだよ。ただ問題は、ちょっとラインを誤るとすぐにトラックリミットを越えてしまい、それでもいいラップタイムが出ることだ」
パーマーは、決勝レースでも同様の問題が起きる可能性を指摘し、次のハンガリーGPではトラックリミットについて、さらに議論が必要だと述べた。
「予選ではゼロ・トレランスだったけど、レースではどうなるのだろう。予選の状況を見て、レースで正しくペナルティを取るにはどうすればいいか、オフィシャルの人々も考えているはずだ。判定がものすごく難しくなるのは間違いない。疑問の余地のない基準を決めるだけでなく、彼らは22台のマシンを52周にわたってチェックしなければならないのだから」
「僕らは金曜日のミーティングで、トラックリミットについて長時間議論をした。ハンガリーへ行ったら、この問題をどうすれば改善できるか、もう一度じっくり話し合う必要があると思う」
いっぽう、ダニール・クビアトは、今週末のトラックリミットのルールを支持している。彼は先週末のオーストリアGPで「攻撃的な」縁石のためクラッシュを喫し、問題の縁石を激しく批判していた。
「オーストリアの縁石は冗談のような代物だった。ここでの脱輪に対するペナルティも、ちょっと違和感はあるけど、僕はゼロ・トレランスを支持するよ」
「F1ほどのレベルになれば、ドライバーはトラックリミットをわきまえて走るべきだ。それを平気で無視するのは良くないし、だからと言って危険な縁石を設けるのもどうかと思う。その中間に位置するものとして、今回のゼロ・トレランスのような考え方は理解できる」
また、Q3でのベストタイムを抹消されたニコ・ヒュルケンベルグも、クビアトの意見に賛成している。
「何の問題もないよ。トラックリミットを守るのは僕らの責任だ。ゼロ・トレランスの適用については、ドライバーズ・ミーティングで話し合ったし、全員がとりあえずは同意したのだから、文句を言うのはおかしいと思うよ」
「僕がコップスではみ出したのは、本当にごくわずかだったけど、自分でも際どいとわかっていた。誰も見ていなければいいなと思ったんだけどね!」
(Translation:Kenji Mizugaki)
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています
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