FIA会長のマックス・モズレーが、マクラーレンの新車のデザインにフェラーリのアイデアが含まれていることが見つかった場合は、チームは2008年シーズンをマイナスポイントから始めるような事態になるかもしれないと示唆している。
マクラーレン・メルセデス・チームは、世界モータースポーツ評議会から、フェラーリの機密情報を所持していると判断され、2007年のコンストラクターズ選手権から除外され、1億ドルもの罰金を科された。情報漏洩は、元フェラーリ従業員のナイジェル・ステップニーから、マクラーレンのチーフデザイナー、マイク・コフランに渡る形で行われた。
この際の裁定において、FIAは、マクラーレンの2008年型マシンに、問題となったフェラーリの書類中にあったデータが一切使われていないことを確認するべく注視を続けていくと発表した。今回モズレーは、もしマクラーレンMP4-23にフェラーリが所有する知的財産が含まれていると“外部の専門家”が判断した場合には、ポイント剥奪もありうると認めた。
「あの情報は、チーフデザイナー(コフラン)がマクラーレンの2008年型車をデザインしていたまさにその時期に、彼の手にあったのだ」とBBCに語るモズレー。
「我々にとって難題なのは、マクラーレンにフェラーリがデザインしたパーツが使われているのを見つけられるわけではないことだ」
「見つけられるとしたら、それはアイデアだ。このレベルのモータースポーツにおいてテクノロジーがこのレベルまでくると、チーフデザイナーにアイデアが渡れば、そのアイデアを活用しつつも、おそらく他車に使用されるコンポーネントとは全く関係のないコンポーネントを作ることができるだろう」
「そのため、我々はアイデアを探すことになる。調査は徹底的に行われ、外部の専門家を使って、マクラーレンの2台にフェラーリの知的財産の要素が全く含まれないことを確認するため、できることはすべてやる。もし含まれていることが分かった場合には、何らかの対応をすることを考えなければならないだろう」
「それは彼らの出走を禁じるという対処になるとは限らない。マイナスポイントを科す可能性の方が高いだろうね」
「何かを見つけ出すのは簡単にはいかないはずだ。だが、それを見つけるための最大のチャンスを与えてくれる人材を調達することはできる」