ルイス・ハミルトンは、F1デビュー以来加熱しているファンやメディアからの注目から逃れるため、母国イギリスを離れる決断をしたという。

　F1初のルーキーイヤーでのタイトル獲得をわずか1ポイント差で逃したハミルトンだが、その活躍のおかげで、メディアに取り上げられるさまざまな人物の中でももっとも有名な顔となってしまい、それに伴って大変な犠牲を強いられることとなった。彼がスイスに引っ越す決断をしたのは、このことが大きく影響しているのだという。

「注目され始めてみて、ある種の犠牲を払わなければならないことが分かった」とハミルトンはBBCに対して語っている。
「どこかに行くことができなくなるんだ。そうなってみて、普通の生活がほとんどできなくなって初めて、それがどういうことか分かる」
「友人や家族ともあまり過ごせなかった。普通の仕事じゃなくて、ずっと旅をして回り、スーツケースと一緒にあちこち転々とする生活だ。その中で普通の生活を送るのは難しい」
「家に帰っても、みんなに知られているので、普通のことをするのがより一層難しくなる。映画にも行けない。ガソリンスタンドのトイレに行ったら、みんながサインをもらいに来るんだ」
「あっちに行けば、人が寄ってくることもない。あっちの人たちはそっとしておいてくれるし、干渉したりしない。知らない国に行くわけだけど、すごくエキサイティングだよ」

　すでにスイスには、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソ、ミハエル・シューマッハーなどが住んでいる。スイスはイギリスよりも税制面でも有利だ。
　ハミルトンのホームタウン、スティーブニッジは、彼に敬意を表して、通りに彼の名前をつけると発表したが、この翌日にハミルトンは、スイス移住を明らかにした。

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