ルノーF1チームは、2008年以降のチームのドライバーラインナップとしてフェルナンド・アロンソと契約を締結したのではないかという憶測を否定。来季のドライバーはまだ白紙の状態であると強調した。
チーム代表のフラビオ・ブリアトーレは、ここまで2008年のドライバーの発表を何度となく先延ばしにしている。チームにはジャンカルロ・フィジケラ、ヘイキ・コバライネン、そしてネルソン・ピケJrと、候補者を多く抱えているにも関わらずである。さらにブリアトーレは、マクラーレンで不遇をかこっているアロンソの復帰を願っていると公言してはばからない。
だがアロンソは、現時点でタイトル争いの渦中にいること、そしてマクラーレンとの契約を2年残しているという事実、それらがアロンソの移籍問題を長期化させている原因となっている。
木曜日の独ビルド紙の報道によれば、ルノーとアロンソの間にはすでに3年契約が交わされたとしている。さらにその契約では、今年マクラーレンにおいてルイス・ハミルトンとの確執に悩まされたアロンソがパートナーを指名できるという彼にとって魅力的な内容となっているのだという。
だが、ルノーはこの内容を否定している。アロンソ、ブリアトーレ、そしてパット・シモンズは、日本GPにおいて話し合いの場を設けており、アロンソはルノーの2008年仕様のマシンについてのプランを聞かされているという話だ。だが、それ以外の事に関してはますます憶測だけが一人歩きしている状態である。
「我々は、メディアで言われている憶測に関してコメントするつもりはない」ルノーは簡潔な声明の中でそう主張している。
「我々は、しかるべき時になれば、来季のドライバーを発表する」
またビルド紙の記事によれば、基本契約は富士においての30分ほどのミーティングの席で締結されており、残る問題は、アロンソとの契約をあと2年残すマクラーレンに対してどの程度の違約金を支払うべきかということだという。
マクラーレン代表、ロン・デニスは、来週末に行われるシーズン最終戦のブラジルGP終了までは、どちらのドライバーとも来季に向けた交渉の場を持つことは無いと語っているものの、チームにフィットせず、離れたがっているドライバーを慰留することは無いとも語っている。
だが、2度の世界チャンピオンに輝いたほどのドライバーをライバルチームに移籍させる場合、かなりの補償金を受け取ることは間違いなく、それはマクラーレンにとっても魅力的な話だろう。
同紙はまた、アロンソ獲得に関してルノーの唯一のライバルはトヨタであると指摘している。トヨタは、チームからの離脱が決定したラルフ・シューマッハーに支払っていたよりもはるかに多額の契約金でアロンソにオファーする準備があるとその記事は述べている。だが上海において、自分との契約を望むチームは10チームもあると公言したアロンソにとっては、トヨタとルノーを比べれば、ルノーにより傾く可能性の方が大きいだろう。
一方のトヨタは現在、GP2チャンピオン、ティモ・グロックの獲得に動いているという。