ミシュランのモータースポーツディレクター、ピエール・デュパスキエが、イタリアGPでキミ・ライコネンとファン−パブロ・モントーヤの左リヤタイヤに問題が生じた原因について、マクラーレンとともに徹底調査していくと述べた。
最初にトラブルが生じたのはライコネンだった。1ストップ作戦をとるライコネンは、ピットストップを終えた直後にトレッド剥離が発生。表彰台に向けて追い上げ体勢に入っていたライコネンだが、レズモでヒヤっとするようなシーンを見せながら、タイヤ交換のためにピットへ向かった。
レース終盤になると、モントーヤにも同じ問題が発生した。フィニッシュまでハラハラすることになったモントーヤだったが、何とか逃げ切り、今季2度目の優勝を飾った。
「マクラーレンは偉大なる勝利を飾ったが、今日はタイヤに何らかの問題を抱えていた」とデュパスキエ。「キミ・ライコネンの左タイヤが切れているのを目にしたときは不思議に思ったが、モントーヤがレース終盤に同じ問題を抱えた時、何らかの問題があったのだと思った。この問題について、マクラーレンとともに徹底調査していく」
「カーカス外側の磨耗がかなり激しかった。ふつうはロングストレートでの負担は内側にかかるのだが。F1においてタイヤ競争が繰り広げられるべきである理由は、まさにこういったところにあると思う」
一方、マクラーレンのボス、ロン・デニスは、今回のタイヤトラブルの原因はミシュランではなく、彼ら自身のセットアップにあるという見解を下した。
「2台の車ともトレッド剥離のトラブルがあったのは明らかだ。しかし、問題はタイヤ自体ではなく私たちのセットアップにあると思う。しかしこれもレースだ。ミシュランは今回のレースに向け最高のコンパウンドを選んでくれたと思う。いろいろと難しい問題があったが、優勝できて嬉しく思っている」