デイビッド・クルサードは、GPDAのディレクターであり、安全キャンペーンの一員でもあるはずのマーク・ウエーバーのドライビングを厳しく非難した。
トルコGPでのアクシデントについて、世界チャンピオン、ミハエル・シューマッハーと『話をするつもりだ』と公言していたウエーバーは、自身のドライビングの悪さを今度はクルサードに非難され、スコットランド紙のクルサードのコラムの中で“乱暴者”と称されてしまった。
「マーク・ウエーバーは、次のオーストラリア人のワールドチャンピオンになるだろうね。ただフォーミュラ・ワンではなくボクシングでだ!」クルサードはデイリーレコード紙の中のコラムでそう書いている。「彼は単なる乱暴者だ。トルコGPで彼が僕にした行為がそのことを証明している」
「僕らには互いのポジションを守るためのドライバー同士で交わした同意書があって、皆それを守らなければならない。だがイスタンブールで彼はターン11で僕にサイドから当たってきたんだ。まるでボクサーがダミーのパンチをちらつかせるかのように、彼のマシンを振ってきたんだ」
「実に最低の行為だし、プロフェッショナルなドライビングとはいえない。彼は同じレースでミハエル・シューマッハーにぶつけたけど、ウエーバーに対してまったく共感はできない。彼は単にフラストレーションからそうしてるとしか思えない。彼は予選では強さを発揮しているがレース中のトラックの上では狂人そのものだ」
またクルサードは、ウエーバーのかつてのチームメイト、クリスチャン・クリエンにも言及した。彼はクリエンを今年の印象深いドライバーのひとりとして挙げている。また、マクラーレンのふたり、キミ・ライコネンとファン-パブロ・モントーヤのコンビネーションについても語っている。
「何人かのドライバーは、僕らが期待していた以上の才能を発揮しているが、逆に何人かのドライバーは期待されていただけの才能には欠けている」とクルサード。「クリスチャン・クリエンは常にコンスタントな走りを示して、確実に成長を見せている。またキミ・ライコネンはもしかするとミハエル・シューマッハーさえも上回るのではないかと思わせる天賦の才を持っている。彼のドライビングにはいつも驚かせる。たとえ彼に3週間のブランクがあったとしてもだ」
「一方、モントーヤにはがっかりさせられる。僕らの多くがモントーヤとライコネンは激しい競争を繰り広げるだろうと予想していたんだ。実際はまったく逆で、彼はかなりの過ちを犯している。トルコでやらかした彼の失敗のおかげでキミはタイトルから遠ざかってしまった。これからの5レースすべてにキミが勝ったとしてもフェルナンド・アロンソがタイトルを失う可能性は極めて少ないだろう」
またクルサードは、今回新たにフェラーリとサインを交わしたフェリペ・マッサにも言及し、自身はマッサよりもいい働きをしているにもかかわらず、レッドブルと早々に契約を更新してしまったため、フェラーリに入るチャンスを失ってしまったと書いている。