F1イタリアGPフリー走行4回目はマクラーレンのキミ・ライコネンが1分20秒916でトップタイム。2番手、3番手はファン-パブロ・モントーヤ(マクラーレン)、佐藤琢磨(BARホンダ)がマークした。ジェンソン・バトンは12番手。トヨタのヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハーがそれぞれ5番手、14番手をマークし、各陣営が予選に挑むこととなった。
FIAでの計測では気温26℃、路面温度24℃でスタートしたフリー走行3回目。開始3分ほどのところでマクラーレンのキミ・ライコネンが走り出し、2周のインスタレーションラップの後、マークしたタイムは1分22秒411。開始10分の時点でフルラップの走行を行っているのはライコネンとライコネンのチームメイト、ファン-パブロ・モントーヤ、ジョーダンの2台、フェラーリのミハエル・シューマッハー、ザウバーのジャック・ビルヌーブ、レッドブルのデイビッド・クルサードの7台。
このあともルノーの2台、佐藤琢磨(BAR)、トヨタの2台とセッションが残り30分に近づくにつれて、多くのドライバーがタイムを計測しだすようになる。
残り30分でフルラップを行っていないのはウイリアムズの2台とミナルディのクリスチャン・アルバースのみ。上位陣に目を向けると、先程の3回目のフリー走行と状況は酷似しており、ライコネン(1分22秒064)、M.シューマッハー、モントーヤ、フェルナンド・アロンソ、ジャンカルロ・フィジケラと続き、アロンソまでが22秒台となっている。
セッション残り10分でウイリアムズのアントニオ・ピッツォニアがフルラップ、1分23秒555で9番手タイムをマークする。そしてマーク・ウエーバーも走行を行い3番手となる1分22秒587のタイム。
最後のフリー走行も残り20分を切り、各陣営とも予選をにらんだ走りとなって、タイトルを争いアロンソ、ライコネンが最速タイムを塗り替えていく。まずアロンソが1分21秒台に入りトップに立つと、今度はライコネンが20秒916をマーク。するとライコネンをタイトル争いでサポートするモントーヤが、アロンソのタイムを塗り替える21秒318を出し、マクラーレンの1-2体制を築く。
佐藤琢磨がセッション残り10分を切ったところでアロンソの前に出る1分21秒399を叩き出し、モントーヤに次ぐ3番手タイムをマークして、このあとの予選の好タイムを期待させるが、チームメイトのジェンソン・バトンは23秒台で残り5分の段階で13番手。
そろそろ最後の仕上げというところで、ジョーダンのナレイン・カーティケヤンがブレーキングで姿勢を崩し、ハーフスピン状態からそのままコースアウト。高いスピードでのグラベルを滑ってタイヤバリアにヒットして、コースはしばらくイエローとなる。カーティケヤンに大きなケガはなくイエローもすぐに解除されるが、このタイミングでフロントウイングをはじめとするマシン各部の破損は痛い。
フェラーリの地元に集結したティフォシにいい走りを見せたいフェラーリ勢が激しいプッシュで走行を続け、M.シューマッハーがあわやコースアウトのシーンも見られたが、見事にカバーしてクラッシュを逃れている。
最後に上位陣には大きくタイムが変動することなく、セッションが終わり、マクラーレンがライコネン、モントーヤが1-2。そして佐藤琢磨が3番手のタイムとなり、このあとの予選、明日の決勝に期待が持てる結果となった。トヨタはヤルノ・トゥルーリが5番手、ラルフ・シューマッハーが14番手となっている。