中国GPの週末に、興味深いウワサが浮上した。ジョーダンが、来季生き残るために、ルノーエンジン獲得を検討しているかもしれないというのだ。
フォードがF1からの完全撤退を決めたことで、ジョーダンは、ジャガーやミナルディと共に、大きな打撃を受けた。ジョーダンはミナルディ同様、2005年の使用エンジンが決まっていない。ミナルディのポール・ストッダート代表は、コスワースとの有効な契約もあるし(フォードの撤退発表の何日か前に署名されたものだという)、3年落ちのエンジンに戻ることもできる、としているが、ジョーダンはそのような状況にはない。
資金不足のジョーダンチームは、2005年に向けて、トヨタとカスタマーエンジンの供給契約を結ぶのではないか、それと引き替えにライアン・ブリスコーをドライバーに採用するのではないか、と考えられていた。しかし、ジョーダンは、フォードの発表の後から中国GPの週末まで、この件に関して質問されても沈黙を守っている。ところが今度は、スペインのマルカ紙が、ジョーダンのルノーとの関係を示唆する記事を掲載したのだ。
トヨタはやはり、来季カスタマーエンジンを供給することになれば、最も有力な候補であることは間違いない。一方、BMWやホンダやメルセデスは可能性が低いものの、ルノーのパトリック・フォール社長は、自らのチームの資金獲得の手段として、エンジン供給というアイデアを支持している。
F1のエンジンルールは、来季変更されることになるが、ストッダートはすでにその免除を願い出ている。現行の3リッターV10エンジンを使用できれば、ミナルディチームは、来季必ずグリッドに着けるからというのだ。一方ジョーダンは、ジャガー同様、引き続き買い手を求めている。エンジン契約が保証されれば、購入を検討している者にとっては、より魅力的な商品となるだろう。