デイビッド・クルサードは改良型マクラーレン・メルセデスMP4−19Bに、トップポジションへの返り咲きと、来季のシート獲得への期待を掛けているという。
クルサードは先のイギリスGPで7位フィニッシュを果たして、シーズン後半に勝てるかもしれないというMP4−19Bのポテンシャルの一端を示した。来シーズンはファン−パブロ・モントーヤと入れ替わりマクラーレンを追われることになっており、契約の可能性の残る各チームへのアピールにもなった。
「再び勝利を視野に入れられる車を手に入れた」と、イギリスGP後に英デイリー・テレグラフ紙に語る彼。「今回はキミ(ライコネン)も勝てそうだったし、僕も今シーズン中に勝てると思っている。これから集中的な開発プログラムもあるので、自信を持ってもいいだろう。フェラーリだってペースを乱す時が出てくるはず。永遠に首位を走り続けるなんてできないからね」
2005年のシートに関してはウイリアムズ、トヨタ、ジャガーなどいくつかウワサがあるが、いずれにしろ彼にまだトラック上での商業価値があるところを見せておかなければならない。ジャガーにとってはクルサードの豊富な経験は魅力的だろうが、ウイリアムズは、すでにパトリック・ヘッドが起用を疑問視しているなど再雇用の可能性は低いかもしれない。トヨタについては、ラルフ・シューマッハーとの契約締結をすでに発表しており、残りの一人にクルサードかオリビエ・パニスかと、二人のベテランを天秤にかけるのか、もしくは大金のオファーでマーク・ウエーバーを釣るのかどうか、またそれともパニスの現在の僚友、クリスチアーノ・ダ・マッタと契約を継続するのかという問題もあり、様子を見るしかない。
クルサードにはマクラーレンからテストまたはリザーブドライバーの声がかかるかもしれないが、これは本当に最後の選択肢となるだろう。