トヨタのテクニカルディレクター、マイク・ガスコインは、イギリスGPの予選1回目での多くのマシンの見せた“パフォーマンス”について、スロー走行をするなどというのは、恥ずべき行いだと批判した。
ガスコインは、オリビエ・パニスがペナルティを受けた後であまり機嫌が良くなかったこともあってか、予選1回目について攻撃的だった。予選1回目では、雨が来ると読んで2回目の予選を速い順番で走りたいとする多くのドライバーたちが、わざとスロー走行を行うといったおかしな状況になった。
「シルバーストンに集まった観客が、予選2回目を存分に楽しんでくれたことを願うよ。なんたって、あれほど多くの観客が来てくれたのに、予選1回目はみっともないものだったからね」と語った。当日、シルバーストンには5万人の観衆が集まっていた。
ラジオ・シルバーストンのアラン・ハイドと話をした時には、ガスコインはさらに攻撃的だった。「僕たちが見た予選1回目は、F1にとって不名誉なものだったと思う。素晴らしい観客が集まってくれた今日こそ、多くのチーム代表やオーナーたちは、観客が心の中で、本当にF1に興味を持ってくれているのかどうか、きちんと考えるべきだ。ここ数年の中で、シルバーストンにもっとも多くの観客が集まってくれた土曜日の予選だったのに、あんな行動を取るなんて。僕としては、F1であんなことをしてはいけないと思う」と、ガスコインはハイドに語った。
「そして、わざわざ観客を楽しませようと頑張ったドライバーの中の1人は、厳しいペナルティーを受けた。スチュワードは、露骨なチームオーダーや、わざと順位を落として観客を欺くような、スポーツマンシップに反する行為に対しては、何もする必要はないと思っている。情けないね。正直なところ、こういったF1の側面は、僕が参加したいと思うようなF1ではない」