ダニエル・リカルドは、2016年のシーズン中に王者メルセデスを捉えるにはギャップが大きすぎるかもしれないと懸念を抱いている。
2014年にV6ハイブリッドターボのパワーユニット規則が導入されて以来、ここ2シーズンはメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのチームメイト同士が優勝を争っている。
リカルドは、2014年に3勝を挙げる活躍をみせたが、今年は一向に改善しないルノー製パワーユニットのパフォーマンス不足の影響もあり未勝利でシーズンを終了。逆に、昨年レッドブルで優勝なしに終わった元チームメイトのセバスチャン・ベッテルがPU性能の向上したフェラーリを駆り、3勝を挙げた。
リカルドは来年も状況がドラマチックに変わるとは考えていない。先日、母国オーストラリアのイベントでRB7のデモランを披露したリカルドは、メルセデスとのギャップについて次のように語っている。
「大きすぎるね。正直、彼らは今年ギャップを広げたと思っているんだ」とリカルド。
「フェラーリは少し縮めたけど、普通に(メルセデスが)本気になればその差はさらに広げられたと思う」
「来年も彼らが勝つのは間違いないし、倒すのは難しいね」
レッドブルは、2016年に向けてメルセデスとフェラーリにパワーユニットの供給を打診するも交渉に失敗。結局、現行のルノーと新たに契約を結び直し、タグ・ホイヤーのバッジネームで戦うことになった。
ただリカルドはチームが得意のシャシー面で今年も向上をみせ、来季のルノー製パワーユニットもイルモアとの協力拡大で向上すると信じており、2014年のようなシーズン再来を期待している。
「2016年の目標は、より多くの表彰台を獲得することで、少なくとも1勝したい」
「今年は優勝できなかったので、来年は少なくとも1勝を挙げていいスタートにするつもりだ」
「2015年は明らかに期待外れだったので、2016年は再びいい方向に進めなければならないんだ」
「今年の始めは明らかに高い予想をしていたと思うので、あまりエキサイトするつもりはない」
「でもシャシーは良かった。チームがシーズンを通して本当によく開発し続けてくれたのでクルマはだんだん良くなっていったんだ」
「サーキットがほぼコーナーだけで成り立っていたら2、3回はポールポジションを獲っていたと思うよ」