2015 ブラジルグランプリ 決勝
ニコ・ロズベルグ、3ストップ戦略でシーズン最終戦前のブラジルグランプリをポール・トゥ・ウィンで制す
上位から下位まで、多彩な2〜3ストップが展開
気温が下がり、タイヤと摩耗とデグラデーションのレベルが低下
2015年11月15日、サンパウロ
メルセデスのニコ・ロズベルグが、3ストップ戦略でブラジルグランプリを制しました。ロズベルグは、オープニングスティントをP Zeroイエロー・ソフトタイヤで、その後の3スティントをP Zeroホワイト・ミディアムタイヤで走行しました。
ロズベルグは、スタートからフィニッシュまでレースの主導権を失うことなく、同様の戦略を採ったチームメイトのルイス・ハミルトンを抑えることに成功しました。路面温度は、予選時の50°Cよりは低くなったものの、高い状態が続きました。また、懸念されていた雨には見舞われませんでした。路面温度は、終盤の35°Cまで、レースの進行とともに下降していきました。このため、タイヤの摩耗とデグラデーションのレベルが低下しました。
トップ3全員が3ストップ戦略を採りましたが、その背景には広範囲に渡る戦術が見え隠れしていました。2ストッパー中の最上位ドライバーは、フェラーリのキミ・ライコネンでした。ライコネンは、3位を獲得したチームメイトのセバスチャン・ベッテルに続く4位でフィニッシュしました。
トロ・ロッソのカルロス・サインツとロータスのパストール・マルドナードを除く全ドライバーが、ソフトタイヤでスタートしました。マルドナードが長いオープニングスティントをミディアムタイヤで走行した一方で、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグがさらに長い最終スティントをミディアムで走行するなど、多彩な戦略での接戦が展開されました。レッドブルのダニエル・リカルドは、2周目にソフトからミディアムへ交換する独創的な戦略を採り、グリッドポジションから7つポジションをアップしました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「温暖ながらも不安定な天候となり、戦略が常にブラジルグランプリの鍵を握っていました。レース週末全般に渡るタイヤマネージメントへのロズベルグの計算されたアプローチは、まさに優勝に値する重要な要素でした。多くの2ストッパーの存在も見逃せません。トラックポジションのゲインに貢献したミディアムコンパウンドによる長いスティントが複数見られました」
コンパウンド毎のラップタイム上位:
ソフト
1/ハミルトン/1分14秒832
2/ロズベルグ/1分14秒957
3/ベッテル/1分15秒046
ミディアム
1/ベッテル/1分15秒614
2/グロージャン/1分15秒739
3/エリクソン/1分15秒789
最長スティント:
ミディアム/35周(ヒュルケンベルグ)
ソフト/20周(アロンソ、バトン)
Truth-O-Meter:
我々は、71周のブラジルグランプリで2ストップ戦略が最速と予測しました。我々の予測した戦略は、ソフトでスタート、17周でミディアムへ、44周でミディアムへ交換するというものでした。ロズベルグとハミルトンは、ソフト?ミディアム?ミディアム?ミディアムと繋ぐ3ストップ戦略を採用しました。ロズベルグは、13周目、33周目、48周目にピットストップを行いました。ハミルトンは、ロズベルグより1周遅いタイミングでピットストップを行いました。
(ピレリ ジャパン株式会社 プレスリリース)