2012年F1ベルギーGPの日曜決勝で、フェラーリのフェリペ・マッサは5位、フェルナンド・アロンソはリタイアを喫した。
■スクーデリア・フェラーリ
フェルナンド・アロンソ 決勝=リタイア
僕は元気だよ。ただ、左肩が少し痛むけど。アクシデントの後すぐにメディカルセンターに行ったが、すべて問題なかった。痛みは単にムチウチから来ているものだ。
何が起こったのか分からなかった。2台のザウバーをオーバーテイクした時、まるで列車に突っ込まれたように感じたんだ! 衝撃を受けた直後、数秒コクピットから動かなかった。でもマシンから出てきた火と消火器の泡で息ができなくなった。チームに無線で無事だと伝えようとしたが、できなかった。
こんな事故に遭った不運の大きさを考えれば、自分が数日後にまたマシンに乗れる状態であることはラッキーだと思える。今のマシンの安全レベルは非常に高く、今日その証明を改めて目にすることになった。
グロージャンには怒っていないよ。彼がわざとやったわけでないことははっきりしている。僕が間違ったタイミングで間違った場所にいたんだ。それよりも僕が思うのは、一部のドライバーたちはスタートで冒すリスクをもっと減らすべきだということだ。今のジュニアフォーミュラではこういう傾向がある。でも若手がキャリアの初期から、コース上の行動に関するルールをもっと厳格に尊重することに慣れておければ、その方がいいと思う。
今日のアクシデントは残念だった。フェリペ(・マッサ)がコース上で披露したパフォーマンスを見れば、僕は表彰台に上れる可能性があったと思うからね。今日は不運に見舞われて高い代償を支払った。これで運は僕らに貸しを作ったことになる。シーズンの残りがどうなるか、見ていこう。
ベッテル、ウエーバー、ライコネンに対して築いていたアドバンテージの一部を失ってしまった。一方でハミルトンとのポイント差は変わっていない。マクラーレンのパフォーマンスを見ると、ハミルトンは僕らにとって最も警戒すべきライバルといえるかもしれない。
次はフェラーリのホームレースの舞台、モンツァに向かう。伝統的にモンツァでは“赤”が強いから、僕らがいい週末を過ごし、ファンに喜んでもらえるような結果を出して、今日失ったアドバンテージの一部を取り戻せることを期待している。
フェリペ・マッサ 決勝=5位
いいレースだったし、グリッドを考えれば5位というのは素晴らしい結果だ。スタートで2台のレッドブルを抜くことができたが、フェルナンド(・アロンソ)など何台かのクルマが止まっていてそれを避けるために右から左に寄らなければならなかった。
そのために最初の数メートルで稼いだポジションをほとんどすべて手放すことになった。チームメイトに起きたことは本当に残念だ。僕らのレースペースを見れば、彼はいい結果を出せたはずだと思うからね。
今日はセクター2でかなり苦戦したのは確かだが、セクター1と3ではすごく速かった。1回ストップという選択肢は僕らにとっては実現不可能だったから、正しい選択をしたと思うし、必要なときにとても速く走ることができた。
このレースで僕の将来に関する状況が変わるかどうかは分からないけれど、とても満足している。昨日の午後にすごくがっかりしたのと同じぐらいのレベルでね。このコースではこれまで僕はいつだってすごくうまくやれていたんだ。
これから僕らのホームレースのためにモンツァに向かう。このコースは他のどれとも異なっているから、チーム間の序列がどうなるのか予想するのは難しい。もちろん僕らのファンの前で強さを発揮し、素晴らしい結果を出せたら最高だ。
ファンの皆は熱心に応援してくれるはずだからね。