ホッケンハイムが経済危機にあると報道されて1年が経つが、もう1つのドイツのGPサーキットもまた、深刻な赤字経営にあることを明かすとともに、その原因を巡ってF1を糾弾した。
ニュルブルクリンク有限責任会社は、2004年と2005年で900万ユーロの赤字を記録したことを明らかにし、さらに2006年には観客の減少で苦しい経営が迫られることになったと語った。その一方で、赤字であったのは唯一、F1のみであったと述べた。
F1開催料の高騰が赤字の原因だと言われているが、観客数も減っており、2003年から2006年にかけて4分の1まで減少している。ちょうどこの時期に、F1開催料が徐々に上がっていった。ホッケンハイムとともにドイツGPを隔年開催してくニュルブルクリンクは、会計年度報告の中で、GP開催年にあたる2007年、2009年、2011年も、ミハエル・シューマッハーが引退しドイツ人のF1への注目度が下がることから、赤字になるだろうと予測している。
ニュルブルクリンク有限責任会社マネージャーのウォルター・カフィッツは、独「プレッセ・アーゲントゥール」紙に対し、次のように述べた。「私たちにとり、報告書の内容は何も新しいことではない。F1以外の活動では、すべて黒字を達成している」
また、ニュルブルクリンク有限責任会社は、F1をホストするためにも他の活動における増収を期待していると述べるとともに、レジャーおよびビジネス施設、休暇村、ホテル、ゴルフコースなどの新規プロジェクトに対する投資を期待していると語った。同プロジェクトが完成すれば、新たに500職の雇用が生まれる。プロジェクトにかかる費用は全部で1億5千万ユーロと見積もられているが、カフィッツは半分以上を外部の投資家から集めたいと考えている。