ミシュランは、2週間前にインディアナポリス・モータースピードウェイで起きた出来事について、全責任を取るという態度を見せてはいないものの、アメリカGPで無意味な決勝レースを見せられてしまったファンの反感を静めるため、チケットの払い戻し金を負担すると申し出た。
ミシュランは、彼らのタイヤが最終コーナーを攻めるのに適切でないものであったために“エキサイティングなレース”への期待を奪い取られることになったファンたちに対して誠意ある対応をしようという意図から、この申し出をしたと主張している。ミシュランは、憤懣やる方ないファンたちにチケット代を返金すると同時に、もしインディアナポリス・モータースピードウェイが来年もF1を開催するならば、来年分のチケット2万枚を購入し、今年度の大失態に失望したレースファンに提供するつもりがあると述べた。
ミシュランは公式声明の中で、申し入れの経緯を次のように説明している。
「アメリカGPから1週間が経過し、我々ミシュランはレースに訪れた人々に対し誠意ある態度を示したいと考えた。彼らの情熱は、アメリカ国内でのF1の発展を支えるものである」
「そこで、我々自身の判断と、各パートナーの全面的な連携により、ここに2つの決意を表明する」
「まず初めに、我々ミシュランは2005年6月19日日曜日にサーキットを訪れた観客にチケット代を返金することで、彼らの負担を軽減する決定を下した。これは非常に重要な決意だ。なぜなら、我々ミシュランが法律的にその義務を負っている訳ではないからだ。観客がエキサイティングなレースを奪われてしまったことについては、心から残念に思っている。それゆえ、インディアナポリスでのレースに関与していた様々なグループの中で真っ先に、まずは我々ミシュランが観客への誠意ある態度を示そうと考えた」
「2番目に、我々ミシュランは、今年のレースに足を運んでくれた観客に提供すべく、2006年度アメリカGPのチケット2万枚の購入を申し出ることにした。この提案は、アメリカ国内でのF1に対する興味をより一層高めるためのものである」