F1第6戦モナコGPの決勝がモンテカルロ市街地コースで行われ、ポールポジションからスタートしたマクラーレンのキミ・ライコネンが、見事なポール・トゥ・ウインで連勝を飾った。2位はニック・ハイドフェルド、3位にはマーク・ウェーバーが入り、ウイリアムズ勢は今季初のダブル表彰台を獲得した。
モナコGP決勝は、天候は快晴、気温23度、路面温度43度というコンディションのなか午後2時にスタートした。
スタートではマーク・ウェーバーが遅れ、ジャンカルロ・フィジケラが3番手、ヤルノ・トゥルーリが4番手に浮上した。オープニングラップはライコネン、アロンソ、フィジケラ、トゥルーリ、ウェーバー、ニック・ハイドフェルド、デイビッド・クルサード、ミハエル・シューマッハー、フェリペ・マッサ、ジャック・ビルヌーブという順で続いた。
2周目には、ライコネンが1分17秒548の最速ラップでアロンソを1.7秒リードすると、ライコネンは周回を重ねる毎にタイムを縮める。6周目に入ると、アロンソが1分16秒865の最速ラップをマークするも、ライコネンとの差は縮まらず、ライコネンは8周目、9周目とファステストラップ更新し、アロンソとの差を2.9秒に広げていった。
19周目にナレイン・カーティケヤンが、3回目にピットインをするとタイヤをはずしてサスペンション系を点検し再走を果たすが、22周目に再びピットイン。そのままガレージに向かいモナコGP最初のリタイアとなった。
24周目、ミラボーでパトリック・フリーザッハーがスピンを演じたところに、クルサードが突っ込み、ミハエル、バリチェロ、ビルヌーブが行き場をなくしてストップ。セーフティカーが出動した。その影響でミハエルはピットイン、破損したフロントノーズを交換。結局クルサードはこのままリタイアすることとなった。
セーフティカーの後にはライコネン、トゥルーリの2台がピットインせずに続き、アロンソ、ウェーバー、ハイドフェルド、マッサの上位陣はこの間にピットインを果たし、1回目の給油を済ませた。
そして28周目にレース再開。
42周目に入ると、ライコネンがピットイン後も、2番手のアロンソは10数秒後方で、ライコネンのリードは磐石となる。さらにライコネンは快調にリードを築き、1分18秒台で流す余裕をみせる独走状態に。
55周目なると、2番手争いが熾烈を極め、アロンソ、ウェーバー、ハイドフェルドが団子状態。さらに18秒離れて5番手フィジケラを先頭にトゥルーリ、マッサ、モントーヤ、ビルヌーブ、ラルフ、シューマッハーが追う数珠繋ぎの状態が続いた。
膠着状態が崩れたのは63周目。ロウズヘアピンでトゥルーリがフィジケラにアタック。不意を付かれたフィジケラは次々と抜かれ、5番手のファン-パブロ・モントーヤを先頭に、ラルフ・シューマッハー、バリチェロ、シューマッハーの順に変動した。
67周目には、2番手アロンソの背後にハイドフェルド、ウェーバーが追いかけ、まず71周目のヌーベルシケイン入り口でハイドフェルドがアロンソをパスすると、続けてウェーバーも74周目にヌーベルシケインでアロンソを交わし前に出た。
残り2周になると、アロンソ、モントーヤ、ラルフ、バリチェロ、シューマッハーが一塊になり熾烈な争いを展開するも最後の周でミハエルがバリチェロを交わすのみ。チェッカーはライコネンに振られ、レースはライコネンの独走状態で幕を閉じた。ライコネンはモナコ初優勝を果たし、通算4勝目。ドライバー選手権は2位に浮上した。ハイドフェルドは初めての2位。ウェーバーは初の表彰台を獲得した。以下4位アロンソ、5位モントーヤ、6位ラルフ、7位シューマッハー、8位バリチェロ、9位マッサ、10位トゥルーリというトップ10でモナコGPは終了した。