イモラで今季初のダブル入賞を成し遂げ、ジェンソン・バトンが表彰台を獲得したBAR。車両規定違反問題でも同じくらい多くの話題を提供することになってしまったが、今週末のスペインGPに向けては、第4戦のパフォーマンスを再現できると自信をもっている。
サンマリノGPでも、シーズン全体についても、失格となる恐れがつきまとっているが、BARチームはバルセロナのレースに向けて意気盛んである。過去何度かカタルニア・サーキットを訪れた際には、少なくともラップタイムの点では、好調なところを見せられたからだ。
BARのシーズンが本当に始まったのは、イモラで、バトンと同僚の佐藤琢磨がそれぞれ3位と5位でフィニッシュしたときだった。復調することができたのは、ブラックレーにあるチームのファクトリーやテストで、たゆまぬ努力を続けたおかげだ。また、先週ムジェロでは、バトンと佐藤、そしてテストドライバーのアンソニー・デイビッドソンとエンリケ・ベルノルディが、タイヤとエンジンと空力の開発テストを順調にこなし、2日連続で最速タイムを記録した。
イモラの車両規定違反の件は、4日にFIAの控訴法廷で聴聞が行われる予定となっており、バトンは自分ではどうすることもできないと承知している。バトンは、007ホンダがバルセロナとムジェロで見せたパフォーマンスからして、今週末も上位を走れると確信している。
バトンは次のように語った。「バルセロナは、僕がいつもドライブを楽しめるサーキットだ。とてもスピードが速く、流れるようなコースで、僕らがいつもうまくやれるレースのようだ。4月初めにあそこで行ったテストでは、僕が非公式なコースレコードを記録しているし、マシンは明らかに好調だと思う。今週ムジェロでもテストをしたが、あそこはとても高速だという点で、バルセロナと似たタイプのコースだ。そこでも僕らは速かったので、チームはバルセロナでもいい結果を出せると、ポジティブに考えているよ」
カタルニア・サーキットは冬の間に再舗装が行われ、BARは開幕前の007の初テストをバレンシアに変更した。しかし、このところF1はまたカタルニアで頻繁にテストを行うようになっており、佐藤琢磨も、自分とバトンが表彰台を狙えるはずだと考えている。
琢磨はこう語った。「バルセロナは、チームの得意とするコースのひとつなんだ。2年連続で、僕らがラップレコードを記録しているからね。高速でチャレンジングなコースだから、いつもあそこでドライブするのは楽しいよ」
「1月に再舗装された後、最初は1周につき20秒も遅くなったけれど、今はもうよくなったようだ。それに僕らは、あそこでの最近のテストで、有効な開発作業を行うことができた。残念ながら、ラインを外すとまだかなり滑りやすいので、レースではどれだけオーバーテイクが可能かわからない。だから、予選が大きなチャレンジになるだろうね」