レッドブルがフェラーリエンジンの採用を決めた来季も、コスワースの名はF1に残ることになった。ミナルディがコスワースとのエンジン供給契約を来年いっぱいまで延長(2007年まで継続するオプション付き)したからだ。
これにより今後もミナルディのマシンは、現行のTJ型90度V10エンジンを新しいエンジンルールに合わせて改造したユニットを搭載することになる。
「新車のPS05を走らせるようになってまだ日が浅いが、TJ2005エンジンにはきわめて深い感銘を受けている。この新しいパワーユニットのパワー、ドライバビリティ、そして信頼性は、どれほど賞賛しても言い尽くせないほどだ」と、チームボスのポール・ストッダートは言う。「私たちは新しいシーズンのまだ早い段階でこの契約の延長に合意し、コスワースへの信任を示せたことにたいへん満足している」
「エンジンの供給という観点からは、これこそが間違いなくミナルディの進むべき道だ。チームは過去何年間にもわたってコスワースと強い信頼関係を築いてきた。それが今後も継続されるのは、技術的な面と人的な交流の両面で望ましいことだ」
コスワースは来季から新しい2.4リッターF1エンジンをレッドブルに供給する予定でいたが、レッドブルは先日一方的に2006年からフェラーリエンジンを使用する契約を結んでしまった。このため彼らの新型V8ユニットはいったん棚上げとなり、計画を進めるには新たなカスタマーを探さなければならない状況にある。しかし、コスワースはミナルディとのパートナーシップの延長を喜ぶべきこととして歓迎している。
「ミナルディは、私たちが何年間にもわたる長期的で密接な関係を築いてきたチームのひとつだ」と、コスワースのマネージングディレクター、ティム・ロウティス。「この契約合意は双方にメリットがあると言っても差し支えないだろう」
「国際的なモータースポーツのトップレベルで製品を限界までテストすることは、つねにコスワースの理念の重要な一要素であり続けてきた。しかし、その一方で、いまや独立したエンジン製造者となった私たちの会社にとって、F1のグリッドに残った最後の真のプライベートチームのひとつへのサポートを継続できるのは、たいへん喜ばしいことでもある」
今週末、ミナルディはTJ2005エンジンを搭載したPS05を擁して、この新型車での2戦目となるスペインGPに臨む。