F1グランプリ初開催となる中国GPが24日開幕し、BARホンダのサードドライバー、アンソニー・デイビッドソンが記念すべき初のセッションのトップタイムをマークした。
金曜日11時からの午前中のフリー走行は、天候晴れ、気温25度、路面温度26度というコンディション。
BARホンダのサードドライバーであるデイビッドソンのマシンは、いつもと違って「555」カラー。また、ウイリアムズではラルフ・シューマッハーが7戦ぶりに復帰。ルノーのヤルノ・トゥルーリが降板し、代わってジャック・ビルヌーブが1年ぶりにカムバック。また、ジョーダンのサードカーには、ティモ・グロックが正ドライバーに代わったためにF3000ドライバーのロベルト・ドーンボスがステアリングを握るなど、中国GPを迎えて大きくドライバーラインナップが変更になっている。
11時11分、そのドーンボスが全車のトップを切って初めてコントロールラインを通過する。まずは1分48秒701というタイムがマークされた。その2分後、トヨタのサードドライバーであるライアン・ブリスコーが1分41秒097が一気にタイムを縮める。さらに1分40秒台、1分39秒台と周回を重ねるにつれて速くなっていく。
すでにワールドチャンピオンを決定しているミハエル・シューマッハーは、インスタレーションラップもしていなかったセッション開始18分にヘルメットを被ると、開始29分には1分37秒台前半に入れてトップタイムをマーク。1分後にはチームメイトのルーベンス・バリチェロがそのタイムを塗り替え、36秒台まで入れてトップに立った。
そのタイムをさらに塗り替えたのがデイビッドソン。開始40分に36秒台前半までタイムを縮める。ただ、デイビッドソンのマシンは新品タイヤでアタックすると2周目にタイムドロップする傾向がある。
セッションも残りわずかになると各車タイムを縮め始めるが、終了5分前にビルヌーブが高速S字カーブのターン11でスピン! なんとかコースには復帰した。新設サーキットだけに路面もピットロードも非常にダスティで、ピットインしたマシンのタイヤは真っ白になる。1コーナーをはじめバンプも少なくなく、底打ちするマシンも多い。
終了3分前には、ピットオフして行ったミハエル・シューマッハーがピット出口でなんとストップ。自らマシンをピットまで押し戻すが、待ち構えて撮影していたTVクルーに「ゴーアウェイ!」と言いながらカメラを押す場面が見られた。
12時、チェッカー。デイビッドソンが結局1分35秒369までタイムを縮め、トップタイムをマーク。復帰戦となるラルフ・シューマッハーが2番手、ファン−パブロ・モントーヤ、フェリペ・マッサ、ライアン・ブリスコー、ジェンソン・バトンがトップ6となった。ビルヌーブ14番手、ミハエル・シューマッハーは15番手、佐藤琢磨は16番手という結果になっている。終了時のコンディションは、気温27度、路面温度32度。