上海インターナショナル・サーキットは、ある種の“ユニークな”チャレンジをもたらす可能性がある。史上初めて開催される中国GPに向けて準備を進めてきたミシュランは、そう考えている。
ミシュランのボス、ピエール・デュパスキエと、F1プログラムマネージャーのパスカル・バセロンは、いずれも準備に抜かりはないと自信を示す。
「ごく限られたデータしかないレースに臨むのはいつでもチャレンジングだ」とデュパスキエ。「今季序盤のバーレーンと同様、上海でのレースではF1の各チームとサプライヤーのシミュレーションの正確さと、それに正しく対応する能力が試されることになる」
「サーキットのレイアウトはかなり面白そうに見える。特に低速セクションの一部はかなりテクニカルだ」
「私たちには可能な限りの準備をしてきたという自信がある。この素晴らしい新コースで実際に車が走り出すのを楽しみにしているよ」
さらにバセロンはこう付け加える。「バーレーンでの経験を利用すれば、上海のような未知のサーキットのためのタイヤ選択もそれほど難しくないと思われるかもしれないが、決してそんなことはない」
「上海にはユニークな形のコーナーがいくつかある。特にそのうちの2つは上から見るとまるでカタツムリの殻のように渦を巻いていて、カレンダー上のどのコースよりもタイヤに大きな負荷を与える可能性がある。ただ、タイヤの左右と前後の磨耗率はほぼ均等と予想しており、その点では多少は楽かもしれない」
「私たちの集めた資料から判断すると、路面はかなりスムーズで磨耗はそれほど激しくなさそうだ。これも最適なタイヤの選択を容易にしてくれる要素と言える。このように方向転換の多いサーキットでは、いつもより少し適応範囲が広いコンパウンドが最良の選択だ。そして、失敗のリスクを最小限に抑えるため、過去にレースコンディションで使用したことがあるタイヤを持ち込むことにしている」