イタリアGP初日午後のフリー走行で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが4番手タイム。佐藤琢磨は6番手、第3ドライバーのアンソニー・デビッドソンは8番手タイムで、B・A・R Hondaの3台全てのマシンが、タイムシートのトップ8に入った。
ヨーロッパラウンド最後のグランプリとなる、イタリアGP。レースが行なわれるモンツァ・サーキットは、エンジン全開率、平均速度が全18戦中最高という、定評のある高速コースである。エンジンの寄与率はもちろん高いが、負担も大きい。ブレーキやタイヤにも、かなりの負荷がかかる。B・A・R Hondaは、先週ここで3日間のテストを敢行。同GPに向けての、さまざまなプログラムをこなした。
グランプリウィーク初日は、朝のうちは雲に覆われていたものの、最初のフリー走行が始まる11時頃から晴れ間が見え始める。ほとんどのチームが1週間前にここでテストを行なったこともあって、周回数は全般に少なめ。午前中トップのM・シューマッハ(フェラーリ)は、最初の計測周回で昨年自らが出したポールポジションタイムを、コンマ4秒以上もしのいでしまった。B・A・R Honda勢は順調に周回を重ね、デビッドソンがトップタイムからコンマ4秒落ちの3番手、バトンは6番手、佐藤は11番手のタイムだった。
午後になり、サーキット上空はほぼ青空に覆われた。気温も26℃、路面温度は39℃まで上がった。開始後22分、ニュータイヤでタイムアタックに出て行った佐藤が、1分21秒313の自己ベストで、タイムシートのトップに躍り出る。その後M・シューマッハ(フェラーリ)が、コンマ2秒差でトップタイムを更新。一方のバトンは、セッション終盤に1分21秒124のタイムで暫定2番手に付けた。その後K・ライコネン(マクラーレン)とR・バリチェロ(フェラーリ)がバトンのタイムを上回ったものの、最終的にバトンはトップタイムからコンマ3秒差の4番手、佐藤は6番手タイム。そしてデビッドソンも8番手となり、B・A・R Hondaの3台全てのマシンが、初日午後のフリー走行でタイムシートのトップ8に入った。午後のフリー走行のトップは、K・ライコネンだった。
中本修平 エンジニアリング・ディレクター Honda Racing Development
「我々3人のドライバーにとって、良い1日になりました。今週は新しいスペックのエンジンを持ち込んでいますから、たくさん周回を重ね、多くの有益なデータを収集することができ、とても良かったです。モンツァに戻って来ることができて、嬉しいですね。明日の予選は、とてもエキサイティングなものになると思いますよ」