ここまで厳しいシーズンを過ごしてきたマクラーレンは、スパ−フランコルシャンのF1カレンダーへの復帰がチームにも幸運をもたらしてくれることを期待している。
「ハンガリーでの結果は僕にとってもチームにとっても残念なものだった」と、キミ・ライコネンは言う。「だが、モータースポーツの世界では過去を振り返っていても仕方がない。次のイベントに向けて決意を新たにするだけだ。スパではキャリアを通じて2回しかレースをしていないが、このサーキットでのドライブはとても楽しかった。限界ギリギリまで攻めることを要求されるし、オー・ルージュのように全開で走り抜けるコーナーもある」
「このサーキットではドライビングだけでなく、マシンの本当の実力も試される。車のあらゆる部分が最大限の能力を発揮しなければならないんだ。スパは僕らがレースをするサーキットの中でも最も長くて、その距離の長さと高速コーナーのおかげで、まさに流れるようなリズムで走ることができる」
「唯一の欠点は、予想のつかない天候だ。何の前触れもなくいきなり雨が降り始めることもあれば、コースの一部がウエットで他の場所ではドライなんてこともある。この天候に翻弄されて予想外の出来事が起きる可能性は十分にあるよ」
チームメイトのデイビッド・クルサードも、再びスパのコースで走ることを楽しみにしており、好結果を期待しているという。
「1999年にここで優勝したことは、間違いなく僕のキャリアのハイライトだ。スパは長い高速ストレートといくつものエキサイティングなコーナーで構成されていて、ドライバーにとっては素晴らしいチャレンジだよ。全開で上っていく右コーナー、オー・ルージュは、おそらくモータースポーツの世界で最も有名なコーナーだろう。少しでも迷いがあったら突っ込めない。ここで速く走るために重要なのは、レ・コンブに続くセクションでなるべくスピードを稼ぐことだ。うまくスピードを乗せたままオー・ルージュを抜けられれば、レ・コンブでオーバーテイクのチャンスが生まれるかもしれないからね」