ミシュランのモータースポーツ部門を率いるピエール・デュパスキエは、今週末ホッケンハイムで開催されるドイツGPが“興味深いイベント”になるだろうと予想している。ミシュランは昨年のレースでトップ6までを独占している上、今年もすべての徴候が肯定的だと言うのだ。
「昨年のこのレースでは、私たちにとってこれ以上はないというほどすべてがうまくいった」とデュパスキエ。「ポールポジションを獲得し、レースでも勝ち、トップ6までを独占した上にファステストラップも取ったのだからね」
「そういった意味でも縁起がいいレースだが、何よりも重要なのは最近のタイヤテストでたいへん有望な結果が得られているということだ」
「テストの結果から言えば、今週末は興味深いものになるだろう。幸いなことに私たちのパートナーチームはきわめて高い競争力を持っており、彼らの一部はこの週末に新たな開発の成果を持ち込む予定だ」
ミシュランユーザーの各チームは、フランス(ル・キャステレ)、スペイン(ヘレス)、イギリス(シルバーストン)で、日曜のレースで使うドライタイヤの最終的な選択を決定するためのテストを行った。
「新しいホッケンハイムは森に囲まれた長いストレートがなくなって、旧コースの独特の雰囲気の一部を失った」と、ミシュランのF1プログラムマネージャー、パスカル・バセロンは言う。「しかし、ミシュランにとってのチャレンジはそれほど大きく変わっていない。ホッケンハイムは依然としてリヤタイヤに大きな負担がかかるコースだからだ」
「新コースでもドライバーはいくつかの高速コーナーに挑まなければならない。それに加えて、スタジアムセクションの舗装はかなり古いもので、あまりグリップレベルが高くないために車がスライドしやすく、特にリヤタイヤが熱を持ちやすい。昨年のレースでは気温が高かったこともあって、路面温度は約55℃に達した」
「今週末はそれほど極端に暑くはならないようだが、私たちは先週のヘレスでのテストの結果から3種類のドライタイヤコンパウンドを選択した。このうちのどれを使うにしても、暑さには十分に対処できるはずだ」