マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンは、シーズン後半の新スペックMP4−19B投入に、表彰台や優勝争いへの復帰の望みをつないでいる。
今季深い低迷に喘ぐライコネンは、カナダでの公式記者会見で、新しいBスペックについて、現在のMP4−19から大幅な前進の兆候がすでに見られていると語っている。
「できれば19Bで表彰台や、願わくば勝利をかけたバトルをまた始められたらと思う。今のところ僕にとってもチーム全体にとってもとても難しいシーズンで、とにかく一生懸命仕事を続け、状況を変えようとしているところだ。これまで重ねてきた改善と19Bで、少しでもいい状況になればと願っている」
先週シルバーストンで実施した19Bのテストを振り返り、初走行のシェイクダウンは上々だったと語る。
「よかったよ」とライコネン。「まず19Bをドライブできて嬉しかったし、すべて無事終えられた。本当になんの問題も起こらず、問題があったとすれば新パーツ導入のスケジュールが立て込んだために、あるべきパーツが届かず、時にはブレーキのクーリングがトラブったりしたことぐらいだ。それ以外は全て上々で車の感触もかなりよかったので、すぐにでもレースで使いたい」
ではMP4−19より優るのはどんな点だろう?
「基本的に、今までの最大の問題点はブレーキング時のリヤエンドだ」と説明するキミ。「いつもとてもルーズでコーナーを攻めるのも難しかったし、このところは以前の17Dに比べかなりタイヤにきついためレースのペースがなかなか上がらない。思っていたほどの強さが出せないんだ」
「これらの部分では19Bはよくなりそうだ。確かにまだシルバーストンで一度テストしたきりだから、どうなるのか方向性も見えないうちにそう期待したり言い過ぎてはいけない。だが僕は最初の1ラップ目から、こうした全ての面で今までよりもいい感触を持ったし、かなりよくなるという自信があるよ」