３度の世界チャンピオン、アイルトン・セナが非業の死を遂げてから早１０年。ロンドンの競売商、クリスティーズは、３月２９日に彼の優勝レーシングスーツをオークションにかけることになった。
　このスーツは、セナが１９８７年６月２１日のデトロイトでのアメリカＧＰで着用し、ホンダ・エンジン搭載の黄色いロータスＦ１カーで優勝したときのもの。スタンド２１社製、２層防火構造のカスタムメイド。後に３度のチャンピオンとなるセナはこの時、キャメル・カラーのロータス・ホンダ・チームに在籍していた。ロータスがＦ１にアクティブ・サスペンションを導入した年だ。
　このアクティブ・サスペンションのおかげでバンピーなサーキットでは有利になり、セナはこの年、かのモナコＧＰとデトロイトのストリートコースでのアメリカＧＰで優勝を挙げている。
　１９９４年５月、サンマリノＧＰのレース中にセナは大事故に見舞われ、悲劇的な死を迎えた。彼の死から１０年経った今、世に出回る本物の彼のレース関連グッズはわずかしかない。実際に着用して表彰台のてっぺんに上がったレーシングスーツとなれば、今回はまたとない希少商品獲得のチャンスになる。キャメル・カラーのイエローを主体に、セナの個人スポンサーだったナシオナル銀行やチーム・ロータスの全スポンサーロゴが貼付されたこのスーツ。予想では、落札価格は１５，０００英ポンド（約３００万円）に上るとみられる。
　オークションはクリスティーズ（イギリス、ロンドンＳＷ８）にて３月２９日午後６時より開かれる。詳細と商品写真はクリスティーズのウェブサイト、www.christies.comにて間もなく公開予定。

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