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【F1インタビュー】元ホンダの山本雅史氏が開幕戦を訪問「レッドブルはプレッシャーから解放されていい雰囲気」

2022年3月23日

 2021年までホンダF1のマネージングディレクターを務めた山本雅史氏が、2022年F1第1戦バーレーンGPの現場を訪れた。現在は日本国内をベースに活動し、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦するTEAM GOHの監督を務める山本氏に、現場を訪れた理由、チーム監督の仕事、そして現在のホンダとレッドブルの関係性などを訊いた。


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──まず山本さんが、開幕戦に来た理由を聞かせてください。


山本雅史氏(以下、山本):開幕戦に来た理由は、やっぱり物事はスタートと終わりが肝心なので、レッドブル・パワートレインズのアドバイザーとして、まず開幕戦に行こうと。それと(ヘルムート・)マルコさんからもスーパーフォーミュラの話とか、今後のことでいろいろと話をしたいと言われているので、その辺りを話しておこうというのが今回バーレーンに来た主な理由です。

【F1インタビュー】
ヘルムート・マルコ(レッドブルのモータースポーツアドバイザー)と話す山本雅史氏


──そのスーパーフォーミュラでは、2月下旬にTEAM GOHの監督に就任されました。


山本:TEAM GOHの監督をやることは、もちろんマルコさんも承諾しています。スーパーフォーミュラでは、他チームからもお誘いがありましたが、レッドブルジュニアとホンダの育成プログラムのドライバーを育てるために、TEAM GOHにはレッドブルカラーのクルマを用意しており、ウチの会社(MASAコンサルティング・コミュニケーションズ)がレッドブルと契約していて競合他社との仕事はできず他のチームには行けないので、丁重にお断りを入れました。


──監督としての具体的な仕事は?


山本:オーナーの郷(和道)さんと代表の池田(和広)さんからは、ホンダの一員としてF1活動をしてきて世界の厳しさを味わった経験をTEAM GOHで活かしてほしいと。すでに岡田(秀樹)さん、伊沢(拓也)くんがアドバイザーとしているチームなので、実務を彼らにお任せして、私は郷さんが言っているようにグローバルな視点から若手の育成をサポートしていければいいかなと。そうすれば、TEAM GOHとしても海外に通じる、世界で活躍できるドライバーの育成につながります。


──すでにアドバイスをしましたか。


山本:実はこの前、鈴鹿で行われた2日間のテストで、佐藤蓮が下位に沈んだのですが、それを見たマルコさんからホンダを通して連絡がありました。「トップとだいぶタイムが離れているけど、どうなっているのか!?」と。だから、「最後にオーバーテイクボタンを使ってアタックしていたときに、コースアウトしたドライバーがいて、そのドライバーに蓮が当たりそうなったため、アタックをやめさせただけ。もしそれがなければ、4番手前後のところには行けたはず。テストの内容悪くない」とメールしました。


──さて、ホンダは昨年限りでF1参戦を終了し、今年からはレッドブル・パワートレインズに移行しました。ホンダの今年のレッドブルとの関わりについて、山本さんが知っている範囲で教えていただけますか。


山本:私がホンダに在籍していてたときに聞いていた範囲で話をすれば、まず現場の責任者で、昨年の田辺(豊治)さんみたいな役割は本橋(正充)さんがやる。技術交流は、メカニックの吉野(誠)さんが責任者となって、レッドブルとやっていくと聞いています。

【F1インタビュー】
トロロッソ、アルファタウリでチーフエンジニアを務めていた本橋正充エンジニア(写真左)が、今年は現場の責任者を務める

【F1インタビュー】
吉野誠メカニック


──吉野さんはメカニックですよね?


山本:そうです。彼がチーフメカでパワーユニットの扱い方含めてしっかりレッドブル・パワートレインズのメンバーに技術を伝承していくということになっています。じつは彼は駐在を延長して、しばらくイギリスにいることになったので、レッドブル・パワートレインズに移行するまでの責任者として、彼にはイギリスからレース現場へ足を運んでもらうことになりました。


──本橋さんにしても吉野さんにしてもホンダの社員ですよね? その場合、レッドブル・パワートレインズに転籍することになるのですか。


山本:いや、そうではありません。ホンダのHRD UKは2月末で一旦閉じましたが、エンジニア2名、吉野さん入れてメカニック2名は今年いっぱいはイギリスに残って、ホンダのHRD Sakuraの分室的な要素として、ホンダのメンバーとして手伝っている。したがって、レッドブルに出向もしていないし、レッドブル・パワートレインズに移籍してもいません。


──それ以外のHRD UKの現地採用のスタッフたちでレッドブル・パワートレインズへ移籍を希望した人は完全に移籍ということですね。


山本:そうですね、HRD UKのローカルのパーマネントの従業員の人たちはすべてレッドブル・パワートレインズに移籍しました。


──ホンダを離れて、ホンダに期待することはなんですか。


山本:やっぱり、マックス(・フェルスタッペン)の連覇を一緒に達成させてほしい。あとコンストラクターズチャンピオンですね、きっちりやり遂げて、連覇に貢献してほしいです。


──レッドブル・パワートレインズと仕事をしてみて、レッドブルの雰囲気はどう映っていますか。


山本:もうすごくいいです。昨年はホンダも去るというのと自分たちもタイトルを獲りに行きたいというすごい緊張感が常にありました。いまはそういうプレッシャーから解放されて、肩の力が抜いて、雰囲気がいいです。

【F1インタビュー】
フェルスタッペンと話す山本氏

【F1インタビュー】
ガレージでレッドブルのスタッフと談笑する山本氏


──この後は、どのグランプリに来る予定ですか。


山本:海外はモナコ、イギリス、オーストリア、そして最終戦のアブダビ。あと鈴鹿です。



(Masahiro Owari)




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