ジョーダン・フォードは今週末、いよいよ今季最後から2戦目となるF1第15ラウンド、アメリカGPに挑む。
チームのナンバー1ドライバーであるジャンカルロ・フィジケラは、2004年のザウバー入りが決まり当チームでは最後の2レースとなるため、ぜひとも有終の美を飾りたいと願う。エディー・ジョーダンのチームに戻ってからの彼は恵まれた時を過ごしたとは言い難いが、ブラジルで優勝を遂げることができたことは、確実に慰めになっているはずだ。
「モンツァはスタートこそ悪かったが上々のフィニッシュができて、長いこと続いたリタイアの呪縛からやっと逃れられたようだから、アメリカGPには期待できるよ」とジャンカルロ。「僕にとって今後の2戦は、このすばらしいチームを去る前にポイント獲得で貢献できる残されたチャンスになるから、できる限りの力を尽くして頑張りたい」
一方のラルフ・ファーマンは、レース出場へのゴーサインに喜んでいる。ハンガリーGP予選中の高速クラッシュが原因で内耳の平衡感覚異常を起こし、同GPと続くイタリアの2戦で休場を強いられていたのだ。
「インディアナポリス行きで僕にとって最も大きいのは、2〜3週間うっぷんのたまる日々を過ごしてきたが、やっとレースに出られるということだ」と認めるファーマン。「ハンガリーの事故の後、続けてイタリアGPまで出られないとは本当に信じられなかった。だが46Gもの衝撃の影響は確かに酷く、とにかく大事を取って完全に回復してトレーニングに戻れるのを待つしかなかった。いい面があったとすれば、次のレースに向けて集中力を高める時間がたっぷり取れたことくらい。インディアナポリスは走ったことがないけど、個性的なトラックらしいし、バンクセクションなどとても楽しみだね」
「目標は復帰戦の週末でいい走りを見せること。それにこのレースと2週間後の日本での最終戦とで、2〜3点でもいいからチャンピオンシップポイントをなんとか獲得すべく、チームと頑張ってみるつもりなんだ。インディアナポリスは驚くほどすばらしい雰囲気だと聞いているので早く行ってみたいし、あんな有名なサーキットで走れるのが待ちきれない」
先の2戦ではファーマンに代わりゾイト・バウムガルトナーがステアリングを握ったが、アメリカGP金曜朝には現F3000チャンピオンのビョルン・ウィルドハイムがジョーダンのサードカーを駆る。チームは貴重なテスト走行を活用してフォードの地元レースに華を添えたいと願っている。