マクラーレンのCEO、ロン・デニスは、今後強力なマンパワー拡充が見込まれており、最近の上級スタッフ離脱に関しては心配していないと述べた。
マクラーレンで長く上級エンジニアを務めたフィル・プリューがメルセデスに移籍することに決まった。プリューは今年秋からマクラーレンでの職務を行っておらず、今はいわゆる“ガーデニング休暇”中で、来年1月1日からメルセデスの一員になる見込みだ。プリューは、メルセデスF1チームのパワーユニットをデザイン、製造するメルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズでチーフエンジニアのポジションに就くということだ。
1997年にマクラーレンに加入し長年上級エンジニアの役割を果たしてきたプリューを失うことはマクラーレンにとって大きな痛手と考えられているが、デニスは今後強力なメンバーがマクラーレンに加入する予定になっており、技術体制の改善が期待できると語った。
「F1では重要な人物を獲得するには1年待たなければならない。チームは彼らに1年間ガーデニング休暇を取らせて離脱を遅らせるからだ。それだけの経済的余裕があるわけだ」とデニスが述べたとMotorsport.comが伝えた。
「我々はテクニカルグループの改善のために取り組んできた。時間がたてば我々の取り組みが見えてくるだろう。人々の動きがあり、それが次第に明らかになってくる」
「本当の上層部スタッフは失ってはいない。最近移籍を決断した人物は、さまざまな理由があって移籍することを決めた。それがフィル・プリューだ。彼は、エンジン製造部門と車両製造部門の間の管理的ポジションに就くことになる。メルセデスにおいて重要な役職だが、最前線のポジションではない」
「今、目に見えていること以上の動きが起きている。優秀な人材を失いつつあるか? そんなことはない。今後数年において我々のチームに加入する人々と、この2年で我々の元を去っていた人々を比較評価しなければならないとしたら、今後の加入の方が圧倒的にメリットが大きい」
デニスはチーム強化のため新たな投資を引き出すべく、ここ数カ月にわたり主に中国の投資家を相手に交渉を行っているとも言われている。