トヨタは、フランク・モンタニーに代え、トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)のドライバー、小林可夢偉を、パナソニック・トヨタ・レーシングのサードドライバーに起用することを発表した。
ヤルノ・トゥルーリと組むレースドライバーの発表はまだないものの、小林がテスト&リザーブドライバーとしてチームを支えていくことが明らかにされた。
2001年からトヨタと関わりを持ってきた小林は、2002年にフォーミュラトヨタに参戦、2005年にはフォーミュラルノーイタリア選手権、フォーミュラルノーユーロ選手権でタイトルを獲得。2006年からはF3ユーロシリーズに参戦、初年度にはルーキー・オブ・ザ・イヤーを手にしており、過去にはトヨタF1のテストにも参加している。
小林は契約発表に際し、次のようにコメントしている。
「TDPは僕のキャリアにおいて非常に大きな支援をしてくれた。そのサポートにとても感謝している。パナソニック・トヨタ・レーシングのサードドライバーというポジションは僕にとって素晴らしい挑戦であり、F1ドライバーになれるということにとても興奮している。レースを始めた時からF1に進むことを夢見てきた。チームのテストには昨年の冬に初めて参加し、順調にこなすことができたが、まだF1について学ぶべきことがあり、定期的に更に多くのテストに参加できることは僕にとって素晴らしい経験になるだろう。シーズンを通して開発に大きく関わるので、サードドライバーの役割は非常に重要だ。まずは、チームが前進するための手助けに集中していきたい」
TMG会長兼チーム代表の山科忠は、小林の加入を喜び、次のようなコメントを発表している。
「小林可夢偉がチーム入りすることを大変嬉しく思う。彼は昨年の冬にF1カーのテストを行い、将来F1をドライブできるポテンシャルを持っていることを示した。その後、1年の間にF3ユーロシリーズで更なる経験を積んできており、我々は彼がF1に挑戦できる準備が整ったと判断した。そしてまた、TDPがこのような成果を生み出し、F1を目指す有望な若者ドライバーをサポートして来ていることは大変喜ばしいことだ」
一方、モンタニーは15日のバルセロナテストでトヨタでの仕事を終えている。
「この1年、多くの走行機会が得られたわけではなく、見守ることも多かったのは残念だったが、チームの全員に感謝している」とモンタニー。
「チームの大きなサポートを得て、共に楽しく仕事をこなせた。チームスタッフ全てに感謝したい」