BARホンダ・チームは、新たにチームに加入するルーベンス・バリチェロが、2006年の開発プログラムに加われるようになり次第、フェラーリの成功の秘密を聞き出したいと考えていることを認めた。
バリチェロは、新生BARでジェンソン・バトンのパートナーを務めることになる。大きな成功を収めたフェラーリチームで6年を過ごしてきた彼は、BARを躍進させる鍵を握ることになるかもしれない。
「ルーベンスは、近代F1で最も成功したチームで働いてきたのだ。なぜフェラーリがあれほど成功したのかを彼に聞かないほど、私たちは愚かではないよ」と、チーフデザイナーのケビン・テイラーは、チームのウェブサイトで語った。「マシンのデザインのことだけではなく、チームの運営の仕方について聞くことになるだろう。彼の話を聞いて、私たちがやるべきなのにやっていないことがあるかどうか、確かめるつもりだ。たぶん、ちょっとした細かいことだろうが、それでまったく違ってくることもありうるよ」
バリチェロは、フェラーリでミハエル・シューマッハーの同僚として6年を過ごした後、チームを離脱することになったが、その間、9勝を挙げて、フェラーリが2000年から2004年にかけて5度のコンストラクターズ・チャンピオンを獲得するのに貢献してきた。
「ルーベンスを走らせることには、もうひとつ大きな利点がある。ふさわしい装備さえあれば彼には優勝する力があると分かっている、ということだ」とテイラーは続けた。「私たちはみな、ジェンソンがレースに勝つ力を持っていると考えているが、それにはまだ答えが出ていない。ルーベンスは、すでに力が証明されているので基準となるし、それによって、チームには、彼にふさわしいマシンを与えるという責任が生じる」
BARは今年、厳しいスタートを切り、最終的に6位でシーズンを終えたが、昨年はバリチェロのいたフェラーリチームに続く総合2位だった。そしてテイラーは、チームがまだ初勝利を追い求めている段階ではあっても、来季はトップチームに返り咲けるだろうと確信している。
「かなり自信があるといっていい。私たちはたくさんの評価テストをしてきて、シーズン初めからレースに勝てるところに行けるように、厳しい目標を掲げている。もしその目標を達成できれば、非常にうまくいくはずだ」
「鍵となるのは、最初から速いマシンを用意することだ。そうすれば、パフォーマンスの総合的なレベルを微調整することに集中できる。BARは、グリッド上のどのチームよりも、開発力では勝ることをすでに証明していると思う。過去3シーズン、私たちは、ほかのどこにも負けないスピードで、スタート地点から前進してきた。もし2006年にいいスタートを切れれば、間違いなくレースで勝てるところまで行けるはずだ」