テストに関する紳士協定に従わないフェラーリを、他チームは快く思ってはいないだろうが、新しくフェラーリの一員となったフェリペ・マッサは、バレルンガ・サーキットでの3日間のテストには満足しているとコメントした。また、フェラーリは次回は、開幕戦の舞台となるバーレーンでテストを行うことを明らかにした。
他の9チームはコスト削減のためテスト日数の制限を決めており、あと数週間はサーキットでマシンを走らせることはないが、フェラーリはバレルンガでテストを行い、マッサとテストドライバーのルカ・バドエルを参加させた。さらに、他チームがヨーロッパ以外の地域ではテストをしないという約束を守り続ける中で、フェラーリはバーレーン・インターナショナル・サーキットでテストを行うことを決定した。
3日間にわたるバレルンガでのテストでは、最新のブリヂストンタイヤの開発と、F2004とF2005のパフォーマンス比較に重点が置かれた。マッサはV8エンジンの感触を確かめ、一方でバドエルは、来季序盤のシミュレーションとして、V10エンジン搭載のマシンを走らせた。来シーズン、弱小チームでも参加できるようにとの考慮により設定されたルールの下で、スクアドラ・トロ・ロッソは制限付きのコスワースV10で開幕を迎えるのだ。
マッサとバドエルは、2004年、2005年モデルの両方を交互にドライブしながら3日間で計344周を走り込み、タイヤ比較のプログラムを完了した。
テスト最終日を終え、マッサは次のように語っている。
「集めたデータには、みんなが満足しているよ。ブリヂストンが次の段階へと開発を進める中で役立ちそうな、興味深い内容が得られたんだ」
「そのうえ、新しいV8エンジンでかなりの距離を走り込むことができて、先週僕自身の感じた肯定的なイメージを確認することができた。シェルのサポートがあって、信頼性の面もぐっと伸びているしね」
フェラーリは2週間のインターバルの後、11月19日から4日間にわたり、サキールにあるバーレーン・インターナショナル・サーキットで再びテストを行う。フェラーリによれば、“FOMが全チームに対してこのサーキットでのテストの機会を提供し、フェラーリはそれを利用する”とのことだ。マッサはバーレーンでのテストには参加せず、バドエルと、最近結香Eしたマルク・ジェネがテストを担当する予定だ。